ホテル激戦区、大阪市中央区に2018年3月に開業したHOTEL THE FLAG心斎橋は訪日客を中心に大阪市内トップクラスの人気を誇る。不動産・金融関連のコンサル事業のウエストパートナーズ社傘下のホテルザフラッグが運営する同ホテルの提供サービスと大阪市中央区のホテル展開状況をお送りする。
出典:ホテルザフラッグ
HOTEL THE FLAG心斎橋の提供サービス
同ホテルのコンセプトは『Stay in style 旅を楽しむ人たちに、色褪せない思い出を』である。「宿泊頂いたお客様に日本を大好きになって頂く」ことを使命としており、本物の日本文化を伝えるイベントを展開し、そのひとつとして、「茶道のおもてなしの心」を海外の顧客に英語で体験してもらう茶道アクティビティを同ホテルライブラリースペースにて開催している。(開催スケジュール)
同ホテルの主な特徴は洗練されたデザインの空間で提供するゆったりとした客室と設備、関西・大阪観光に適した空港・主要駅へアクセスし易い好立地、Dinning room Be.zenにて提供されるオリジナリティ溢れるフュージョン料理となっている。
住所:大阪市中央区東心斎橋1-18-30
アクセス:Osaka Metro御堂筋線心斎橋駅 徒歩3分、Osaka Metro堺筋線長堀橋駅 徒歩4分
客室数:162室
外国人8割、多言語対応、空港からのアクセス
メトロエンジンリサーチのレビュー分析によると、同ホテルのレビュースコアは大阪市中央区の平均スコア3.88を大きく上回る4.65で全国トップクラスの評価を受けている。
朝食のバラエティの豊富さなど提供サービスに対しては好意的なレビューが大半を占めており、「また利用したい」、「大阪観光する人におすすめ」という声も多くあった。
一般に宿泊客の多くが事前にレビューを確認した後に宿泊先を決めていることから、同ホテルは高評価のレビューを見て高い期待値を持って訪れる宿泊客にその期待通りもしくはそれ以上のサービスを提供していることが更なる高評価に繋がっていると言えるだろう。
また、以下の観光庁が発表している宿泊旅行統計調査によると、大阪府の2018年の外国人宿泊利用割合は4月を除いて前年同月よりも上昇している。特に5、6、7月は前年同月比で5%以上増加しており、7月は50%に迫る値を記録している。
出典:観光庁宿泊旅行統計調査
同ホテルも例外ではなく、メトロエンジンリサーチによると、開業以降の同ホテルのレビュー投稿者国籍割合をみると、なんと8割近くが外国人からの投稿となっている。
同ホテルが大阪市中心部に所在し、関西の各主要観光地及び関西空港や大阪国際空港へのアクセスが良好であるため、立地に関しての好意的なレビューがかなり多く見受けられた。
また、多言語対応フロントの高評価も見られ、こうした点が外国人宿泊客の獲得につながっている模様だ。
大阪市中央区のホテル開発ラッシュ
メトロエンジンリサーチによると、大阪市中央区では288施設、27,930室の宿泊施設が営業しており、大阪府では1番の客室供給量を誇っている。新規開業予定は44施設、部屋数にして7,625室となっている。
また、HOTEL THE FLAG心斎橋から半径1km圏内に限っても31施設、5,294室の開業予定ホテルが控えている。
出典:観光庁宿泊旅行統計調査
上記の大阪府の外国人宿泊者数推移をみると、4月をピークにそれ以降は横ばいに推移していたが、7月には集計以来過去最高の値を記録しており、9月は災害の影響も出ているものの、来年には月間150万人に超えることことも時間の問題であろう。
外国人宿泊者数・宿泊割合の増加率を鑑みると、同エリアのホテル開発ラッシュにはなんら疑問を抱かない。しかしながら、今以上にホテルが林立する状況を生き残っていく為には、工夫を凝らしたサービスを提供するなど競合施設との差別化が必要となる。異業界からのホテル業界参入が増えている今、それらの革新的なアイデアにも注目していきたい。
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