金沢市は、地域の観光業界を支援するため、宿泊施設の料金のうち最大半額を助成する制度の導入を検討していると発表した。
対象となるのは市内の伝統文化や食文化を体験する宿泊プラン。金沢の文化を県外にアピールすることで観光客を誘致する狙いだ。
助成額はプランの料金に合わせた5段階で設定され、最大支給額は1泊あたり2万円。9月の補正予算案では、8億3,000万円が助成制度の財源として計上されている。実際の予算に関しては9月1日からの市議会で審議されるとのこと。
開始は10月からを予定。最初の1カ月は対象地域を北信越地方に限定し、感染状況を見ながら全国に拡大していく。感染の急激な増加も視野に入れ、制度の正式な決定は9月18日となる。
県庁所在地である金沢市は北陸新幹線が開通しており、県外からのアクセスは良好。江戸時代・加賀藩の世から続く伝統文化が根付く街である。日本三名園として知られる兼六園、藩主前田氏の居城・金沢城など歴史を代表する観光名所があり、伝統工芸「加賀友禅」や「九谷焼」の産地としても名高い。江戸時代の情緒が残る茶屋街をのんびりとまわるも、風格あふれる武家屋敷や城址を見物するもいいだろう。
また、2004年より開館した「金沢21世紀美術館」は年間200万人の入館者が訪れる国内有数の現代アート美術館である。歴史を体感したあとは、現代の芸術で感覚を切り替えるのもおもしろいかもしれない。
食事は日本海に面する漁場として、新鮮な海鮮物を堪能できる。ちょっと変わったグルメとしてはステンレス皿にキャベツを盛りつけた独自のカツカレー「金沢カレー」がおすすめだ。