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全但バスとヤマト運輸が、訪日客向け手ぶら観光サービス

投稿日 : 2018.12.18

兵庫県

インバウンド

全但バス株式会社とヤマト運輸は、本年12月19日(水)より、関西地域で初めて、高速バスによる「“観光支援型”客貨混載」を活用した新しい手ぶら観光サービスを開始する。

関西地域初の「“観光支援型”客貨混載」

全但バスとヤマト運輸は、2017年6月より兵庫県豊岡市の神鍋地区において、路線バスで宅急便を輸送する「客貨混載」を開始した。過疎化や高齢化が特に顕著な中山間地域において課題となっていた、バス路線網の維持と物流の効率化による地域住民の生活サービス向上を目的に、両社が相互に連携を図りながら取り組みを進めている。

他方で豊岡市には、関西でも有数の温泉地として知られる城崎温泉があり、近年では多くの訪日旅行者が訪れるなど、にぎわいを見せている。従来、多くの旅行者は荷物を持ったまま移動することが多く、身動きがとりづらいために十分に観光を楽しめず、結果として城崎温泉周辺での滞在時間が短くなってしまうという課題があった。

この度、両社は観光支援の面でも連携を深め、高速バスを利用した「客貨混載」によって城崎温泉から大阪市内のホテルへの手荷物の当日配送を開始し、関西地域を周遊する旅行者のスムーズな観光を実現する。

利用の流れは、旅行者は、事前に全但バスが運営する城崎温泉ツーリストインフォメーション「SOZORO」のサイト、もしくはインバウンド向け宿泊予約サイト「Visit Kinosaki」で、手ぶら観光サービス(ハンズフリートラベルサービス)の利用を申し込む。すると、顧客用に2次元コードが発行される。

城崎温泉の旅館をチェックアウトした後、顧客が「SOZORO」のカウンターに手荷物を持ち込み、カウンターで事前に発行されている2次元コードをかざすと、宅急便の送り状が発行される。顧客は、送り状を手書きする必要もなく、身軽な手ぶら観光を楽しむことができる。

顧客は城崎温泉で預けた手荷物を、宿泊先となる大阪市内のホテル(北区・福島区)で、チェックイン時に受け取ることができる、というもの。

「SOZORO」のカウンターで預かった荷物は、城崎温泉から大阪市内にあるヤマト運輸大阪大淀支店まで、高速バスによる「客貨混載」で輸送。大阪大淀支店で行き先ごとに仕分けし、各ホテルへ届ける。

料金は2,300円(送料のみ)

顧客はいままでのように重い荷物を持ったまま移動することなく、身軽に観光を楽しむことが出来る。また、事前にウェブから申し込めることから、特に外国人の顧客にとってネックとなる送り状の記入が不要となり、スムーズに宅急便を利用できるようになる。

全但バスとヤマト運輸は今後、増加するインバウンドを含む多くの顧客に、より便利で快適な観光を楽しんでもらえるようますます連携を強化し、城崎温泉-大阪の区間のみならず、他の地域でも「客貨混載」を活用した手ぶら観光サービスの拡充を検討する。

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