阪急交通社が実施したアンケート調査によると、旅行のスタイルは「計画的派」と「行き当たりばったり派」に大別されるが、どちらが多いかという点で興味深い結果が得られた。全国の20代以上の男女を対象に、2024年7月10日から7月19日にかけて行われたこの調査には、549名が回答。結果として、「計画的派」が57%、「行き当たりばったり派」が21%、「どちらともいえない」が22%であった。
(阪急交通社の資料を基に作成)
特に「計画的派」は6割近くとなり、「行き当たりばったり派」の倍以上を占めた。また、「どちらともいえない」派が「行き当たりばったり派」を上回っていることから、状況に応じて柔軟に旅行スタイルを変える人も少なくないと考えられる。年齢別に見ると、年齢が高いほど「計画的派」の割合が増加し、60歳以上では実に7割以上が「計画的派」であった。一方で、20代では「行き当たりばったり派」が約4割を占め、若年層ほど自由度の高い旅行を好む傾向が見られた。
それぞれのスタイルに対する理由も興味深い。「計画的派」の意見には、「行きたいスポットや食べたいものを逃さず楽しむため」「現地で調べる時間を省き、効率よく観光したい」「後悔を避けたい」などが多く挙がり、徹底的なリサーチを経てスムーズに旅行を楽しみたいという姿勢が顕著である。また、計画することで「見どころを確実に押さえられる」といった声も多かった。一方、「行き当たりばったり派」には「計画に縛られず、その場でのフィーリングを大切にしたい」「予想外の出会いや体験を楽しみたい」「計画通りに進まないと気分が下がるので気ままに行動する方が良い」といった意見が多く、計画に縛られない自由な旅行を楽しんでいるようである。
(出典:阪急交通社)
旅行の要素別に見ると、宿泊施設や交通手段は事前に決める人が多い一方で、食事場所については15%の人しか事前に決めておらず、柔軟な対応を求める傾向がうかがえる。宿泊や交通は旅行の核として計画されやすいが、食事やアクティビティなどはその場での自由度が求められているようだ。
阪急交通社は、「計画的派」「行き当たりばったり派」それぞれが楽しめるツアーを提供している。自分での計画が面倒な「計画的派」には、スケジュールが定められたツアーが推奨され、計画と自由を両立させたい人にはフリープランとツアーコンダクター付きの「ちょこピックス」がおすすめである。また、行き当たりばったり派で「アドベンチャー感や予期せぬ出会いを味わいたい」という人には、行き先が当日までのお楽しみとなっている「ミステリーツアー」がおすすめとなっている。