観光庁は訪日外国人観光旅客による地方鉄道利用促進を目指し、昨年12月から3月まで計4回の検討会を開催した。検討会での議論を踏まえ、「外国人観光旅客を対象とした地方部における鉄道利用促進に向けたガイドライン」を取りまとめ公表した。
インバウンド誘客による地方鉄道の活性化に向けて
出典:観光庁
多くの地方鉄道を取り巻く経営環境は年々厳しさを増しているものの、外国人旅行者数は増加の一途をたどっており、リピーターを中心に地方部への旅行ニーズも高まっていることから、地方鉄道事業者においては、訪日客も含めた利用促進を図るべく商品開発、プロモーション、受入環境整備を中心としたマーケティング施策に取組んでいるところ。
他方、明確なターゲットを定め、訪日客のニーズを把握したうえで、地方鉄道事業者と沿線自治体・DMO等の地域関係者が連携して誘客に取組んでいる事例はまだ少なく、今後、地方鉄道を軸とした地域への外国人観光旅客の誘客はマーケティング施策を改善することで大きく飛躍する可能性があることが検討会における議論を通じて明らかになった。
観光庁では、上記の認識に基づき、ガイドラインではまず「地方鉄道に対する外国人観光客のニーズ」を明らかにし、地方鉄道事業者が各社の環境に応じて優先的に取組む施策を提示するとともに、沿線自治体・DMOをはじめとする地域関係者の役割と取組事項、国としての支援策の方向性を明確にすることにより、地方鉄道と沿線地域が互いを「無くてはならない存在」と認識し、地域一体となって外国人観光旅客の誘客に取組む指針を示している。
同ガイドラインの構成
1) 地方鉄道に対する外国人観光客のニーズ
2) 地方鉄道事業者の類型化と類型に基づくマーケティング施策
3) 具体的施策の推進に向けた関係者の役割と取組事項
4) 国による支援策の方向性
出典:観光庁
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