9月2日の記者会見で示された西村康稔経済再生担当相の考えに従えば、東京都発着の旅行が「Go To トラベル」の対象に追加される時期については9月16日開始という可能性が浮上した。
東京都は都民に対して現在も都外への旅行自粛を推奨しているが、23区内で酒類を提供している飲食店に対しては15日までという期限付きで時短営業を要請しており、16日に飲食店への自粛要請が緩和されるとともに、東京都発着の「Go To トラベル」が解禁と考えることも十分に可能だ。
ただし、記者会見中に西村担当相は時期について名言はしておらず、近日中に開かれる新型コロナ感染症対策分科会において感染状況を分析し、東京都と調整すると述べるにとどめている。
7月22日にスタートした「Go To トラベル事業」は、国内旅行を対象として宿泊・日帰り旅行代金の割引や旅行先で使える地域共通クーポンを配布するという、宿泊事業者などをはじめとする観光業に対しての支援策で、当初は日本全国が対象となっていた。
しかしながら、東京で感染者数が拡大したことを踏まえ、
① 東京都が目的地となっている旅行については、東京都内の旅行も含めて、当面、Go To トラベル事業の対象外とする(割引支援を行わない)。
② 東京都に居住する方の旅行についても、同様に、当面、Go To トラベル事業の対象外とする(割引支援を行わない)。
という例外が設けられたため、政府による支援策にもかかわらず、都の事業者や都民のみが他地域と比べて不利益を被っているのではという意見も出ていた。
西村担当相は、8月26日に行われた内閣委員会の閉会中審査においても「東京都の感染が落ち着いてきた際には、東京都についても本事業の対象として、東京都の事業者、都民の皆様にも Go To トラベル事業を活用いただきたい」と述べており、東京都が対象となる具体的な時期に関しての発言に今後も注目が集まる。
なお、9月後半には敬老の日と秋分の日を含めた4連休が控えており、16日の解禁が現実となれば、連休中は東京都発着の「Go To トラベル」を多くの旅行者が利用するであろうことが予想される。