年4千万人以上の搭乗者のある上海虹橋国際空港は、10月15日(月)から、中国で初めて搭乗手続きに顔認証技術を使用したスクリーニングシステムを導入した。今後、中国内の62の空港が同技術の導入を予定している。
空港内の移動がスムーズに、警備にかかる人的資源の削減も
同システムの導入により、同空港は乗客のチェックイン、荷物預け入れ、セキュリティーチェック、搭乗などを従来の人による確認なしに実施する。これによりこれらの手続きを空港において従来行なってきた人的資源を同技術が置き換えることになる。
3年に渡る研究実験の末に、同空港は8つの同システム機器を導入した。全ての乗客は個人IDをスキャンし、顔認証技術が乗客の顔を認証することにより、空港での乗客の移動をフォローし続ける。これにより、セキュリティチェックに乗客がかかる時間はわずか12秒に短縮される見込み。
中国の多くの空港で顔認証技術はすでに一部で導入され始めており、現在同空港のほか、62の中国の空港が同空港のようなシステムの完全導入の実現に向けて準備を進めているという。
同システムは空港内の移動をスピードアップするとともに、警備にかかる効率性を高めることも期待されている。
対象となるのは、IDを保有する中国人の乗客のみ。
争点となりそうなのが個人の権利の問題だが、日本や欧米などの先進国と異なり、中国においては個人のプライバシーを守るための規制が十分に採用されておらず、中国のインターネットのユーザは個人データの保護を受けていない。
英Independentなど複数の海外メディアが報じている。
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