11月30日、観光庁が2021年10月の宿泊旅行統計調査の結果を発表。それによると、10月の日本人の宿泊者数はのべ3,256万人泊であり、前年同月比5.5%減で、9月の前年同月比21.8%減より大幅に回復したことがわかった。
客室稼働率も9月の全体31.2%から10月は全体42.1%と大幅な回復が見られた。特にビジネスホテルの稼働率は52.5%と、昨年より2.6%上回る結果となった。10月1日より緊急事態宣言が解除され、また地方では宿泊割引が続々と再開されたことも影響したと思われる。
地域別では東京都と大阪府の宿泊者数が前年同月を上回ったほか、山形県では30.2%もプラスになるという結果が得られた。山形の回復には一部地域で開催された祭りでの集客のほか、夏から実施されていた県民割が奏功したと考えられる。
昨年10月はちょうどGoToトラベルキャンペーンが最盛期を迎えていた時期であり、GoToが再開されていない状況で昨年同月比5.5%減まで回復したのは喜ばしいニュースといえるだろう。一方、地方の宿泊施設では依然として厳しい状況が続いており、政府の継続的な支援が望まれる。