ビジネスホテル「清水プラザホテル」を運営していた有楽会館(静岡市)は、9月7日付で静岡地方裁判所より破産手続の開始決定を受けたことが明らかになった。負債総額は約1億8500万円の見通し。
(有)有楽会館は1963年12月に設立、資本金800万円、「清水プラザホテル(静岡県静岡市清水区江尻台3-6)」の経営事業を手掛けていた。当ホテルは1990年に開業した客室数40室のビジネスホテルで、これまで多くのビジネス客や観光・スポーツイベント客に利用されてきた。
しかし、景気低迷・競争の激化に伴う客数の減少で売上の落ち込みが続くなか、新型コロナウイルス感染症の影響で利用客が大幅に減少。事業環境の悪化で経営を断念、今年7月末をもって事業を停止して事後処理を進めていた。破産管財人には伊藤みさ子弁護士(静岡・市民法律事務所)が任命されている。
観光庁によると、国内旅行の需要喚起策「Go To トラベル」に登録している旅館・ホテルは全体の6割程度にとどまっている。恩恵を受けているのは大手旅行会社の商品に組み込まれた大型旅館・ホテルが中心で、ビジネス客や個人旅行を取り扱う中小の宿泊業者は「Go To」開始後も苦戦しているところが多い。