衆院厚生労働委員会は26日、感染症流行時の宿泊施設の対応を定める旅館業法などの改正案について議決し、自民、公明両党や立憲民主党、日本維新の会等7会派が共同提出した修正案を全会一致で承認した。これは、来週に衆院を通過し、今国会中に成立する見通しである。
当初の改正案では、感染症流行時に症状がある宿泊客らに対し、旅館やホテルが感染防止策を要請し、正当な理由なく応じない場合は宿泊を拒めるとされていた。しかし、修正案では宿泊拒否に関する部分が削除された。
過去にハンセン病の元患者が宿泊を拒否される問題があったことから、元患者らは「差別を助長する」と改正案に反対し、与野党の協議で「感染対策への協力を求めることができる」と明記するにとどまった。
その一方で、サービスの提供を著しく阻害する可能性のある要求を繰り返す宿泊客、つまり「迷惑客」については、今後省令で具体例を示し、宿泊を拒めるようにする計画である。