1月20日、株式会社ロイヤルホテルは大阪市中之島のリーガロイヤルホテル本店をカナダの不動産投資会社に売却することを発表した。売却後もロイヤルホテルが継続して運営を行う。
売却先は、カナダの大手生命保険会社グループの傘下企業である不動産投資会社「ベントール・グリーンオーク」。売却額は公表されなかった。売却に至って背景としてロイヤルホテルは、新型コロナウイルスの感染拡大による業績悪化などが要因と説明している。譲渡後もベントール・グリーンオーク・グループ(以下BGO)が筆頭株主となり、運営はロイヤルホテルが受託する方針だ。
今後はBGOの主導で135億円を投じた大規模な改修工事を行われる。そして大阪市で日本国際博覧会が開催される2025年に「リーガロイヤルホテル―ヴィニェット・コレクション」としてリニューアルオープンする予定だ。ヴィニェット・コレクションはインターコンチネンタル・ホテルズ・グループ(以下IHG)の所有するホテルブランドで、ラグジュアリー・セグメントに振り分けられる。高級感のあるサービスを提唱しつつ、各ホテル独自のストーリーを押し出す点が特色だ。
IHGでは現在、オーストラリアとタイとポルトガルでヴィニェット コレクションを運営しており、今後10年間で100ホテルを展開する目標を掲げている。「リーガロイヤルホテル―ヴィニェット・コレクション」ではIHGの集客力を活用し、海外の富裕層を取り込む計画だ。また、完成すれば国内初のヴィニェット コレクションホテルとなる。
リーガロイヤルホテルは1965年に「大阪ロイヤルホテル」として開業。1,000を超える客室と多数のレストラン、大規模な駐車場を有し、政財界をはじめ国内外のVIPから愛用されてきた。ロイヤルホテル代表の蔭山氏は今回のリニューアルオープン計画に対し、「歴史的な成り立ちや大阪を象徴するホテルとして培ってきたブランドやアイデンティティを残しながら、国内外のラグジュアリー層、大阪・関西万博や大阪で開催される MICE にお越しになる皆さまをグローバルなラグジュアリーホテルとしてお迎えいたします」と展望を語っている。