株式会社パレスホテルが運営するパレスホテル東京は、サステナビリティにおける国際的な認証制度「GSTC認証」を2025年10月8日に取得した。日系ホテルとして同認証を取得するのは初めてである。GSTC認証は、グローバル・サステナブル・ツーリズム協議会(The Global Sustainable Tourism Council/GSTC)が策定する「GSTCスタンダード」に準拠しているかを、同協議会に認定された第三者機関が審査し、付与されるものである。認証の基準は環境分野に限らず、経営や社会経済、文化への影響まで幅広く網羅しており、47の基準と167の指標で構成されている。この仕組みにより、GSTC認証は世界中の宿泊施設から高い信頼を得ている。
(出典:株式会社パレスホテル)
パレスホテル東京は、サステナビリティという概念が広く知られる以前から、環境保全や地域社会への貢献に取り組んできた。国内外で持続可能な観光への関心が高まるなか、同ホテルは国際基準に基づく活動を明確に示すため、今回の認証取得に至ったものである。認証の取得は、ホテルの取り組みが持続可能な観光の国際基準に沿っていることを示すものである。
(出典:株式会社パレスホテル)
パレスホテル東京では、皇居外苑の自然環境に隣接する立地を生かし、環境保全の意識をホテル運営に取り入れてきた。旧パレスホテル時代の1997年には、ホテル内で発生する生ごみを自社プラントで有機肥料化する取り組みを業界に先駆けて開始し、現在も継続している。2012年の建て替え時には太陽光発電やコジェネレーションなど高効率な設備を導入し、エネルギー効率の向上を図った。さらに2021年以降はサステナビリティコンセプト「未来を、もてなす。」を掲げ、定期的な社員研修を実施するとともに、使い捨てプラスチック削減、フードロス食材を活用したメニューの提供、館内照明のLED化などの施策を推進している。
(出典:株式会社パレスホテル)
また、パレスホテル東京は2021年に公益財団法人日本環境協会主催の「エコマークアワード2021」において優秀賞を受賞しており、長年にわたり環境保全活動を重ねてきた実績が評価されている。今回のGSTC認証取得は、同ホテルのこれまでの活動が国際的にも認められた形となった。株式会社パレスホテルは、企業理念である「美しいこころで、感性をゆさぶる。」のもと、サステナビリティコンセプト「未来を、もてなす。」を掲げ、美しい未来に向けた持続可能な社会の実現に貢献していくとしている。