宿泊税の導入が検討されている沖縄県で、4月13日、県のホテル旅館生活衛生同業組合と県ホテル協会が共同し、宿泊税の検討に抗議する文書を提出した。
沖縄県では2020年11月に宿泊税の素案がまとめられ、2021年度中の導入を予定していた。しかし、新型コロナウイルスの感染拡大や首里城の火災、日韓関係の悪化などを受け、観光業への影響を踏まえた結果、導入は先送りとなっている。
県では観光業を支援するため、2022年度より「観光振興基金」を設置し、40億円の予算を計上している。財源には宿泊税が充てられる予定だが、今回、県内のホテル関係者が提出したた抗議文では、ホテル宿泊業への直接の資金補助がない現状で、40億円という予算規模では支援として十分とは言えないと指摘した上で、いまだコロナの影響が続く中での宿泊税の導入は、宿泊者の減少につながりかねず、慎重になるべきだと訴えた。
宿泊税の素案では、1泊あたりの宿泊料が5,000円以上2万円未満の宿泊者からは200円、2万円以上の宿泊者からは500円を徴収するとしている。なお、離島住民が本島の宿泊施設を利用する場合に配慮して、宿泊料5,000円未満の場合は徴収しない。また、修学旅行での宿泊も対象外とする方針だ。