東京・伊豆諸島に8月の海底火山噴火で発生した可能性のある軽石が漂着している問題で、観光産業への影響にも懸念が高まっている。
軽石とみられる漂流物は、伊豆諸島で相次いで確認されている。 21日には、三宅島の東側に位置する三池浜でおよそ1キロにわたって漂着物が確認された。
東京都は軽石を防ぐため5つの漁港にオイルフェンスを設置するなど対策を進めている。軽石を吸い込むとエンジンが故障するおそれがあるため、漁船は出航を控えている。
こうした中、軽石が漁業だけでなく観光産業にも影響を及ぼす可能性が出てきた。今後もし大量に漂着すると、島民の生活物資を運んでいる大型の定期船が止まる可能性が否定できないからだ。定期船が1週間以上止まると、宿泊客に食事を提供できなくなると宿泊業者は危惧している。
22日公開された海洋研究開発機構の最新のシミュレーションによると、今後も沖縄方面から黒潮の流れに乗って伊豆諸島に新たな軽石が近づく可能性があるという。12月に入っても軽石の接近は続き、影響は長期化するとみられている。