KKR宮ノ下が本年5月中旬から実施していた建物の外壁修繕工事を完了した。KKR®(国家公務員共済組合連合会)は、国家公務員共済組合員の年金や福祉事業に関する業務を、加入共済組合と共同して行うことを目的に設立されており、組合員に限らず、一般の利用も可能。また、廃止・整理が続く企業の保養所では民泊活用の新たな動きも出ている。
出典:KKE宮ノ下
KKR箱根宮ノ下
神奈川県箱根に所在するKKR宮ノ下(国家公務員共済組合 宮ノ下保養所)は、建物の外壁修繕工事等を実施し、ホテル建物全体に足場を敷設するなどの工事を実施、玄関付近の一部タイル張替え等が残るもののほぼ工事を完了した。なお、工事中も宿泊には影響のないように実施された。
KKR宮ノ下は、客室数22、開業は1990年と歴史ある宿泊施設となっている。住所は神奈川県足柄下郡箱根町木賀1014。
徳川家献上の名湯・木賀温泉の100%かけ流しで、東京から80分の立地が団体の保養宿泊施設として人気を集めている。
料金は一泊二食1名で約1万3千円(一般)、組合員や優待者には2千円程度の割引が適用される。
KKR日本全国35施設
KKR(こころ)は、本年3月に「KKRホテル札幌」が営業を終了したものの、北海道から九州まで全国に35施設を展開している。
組合員は割引の特典の他に優先的な予約も可能となっている。
以下が一覧、
出典:KKR
関東では、逗子、鎌倉、江ノ島などの湘南地域から宮ノ下、熱海などの伊豆・箱根方面に多く展開している。西日本では、近畿地方に集中して展開しており、中国・四国には一軒ずつ、九州には二軒とやや少なめとなっている。
宿泊やレジャーだけでなく、婚礼、会合、宴会など幅広い利用が可能。
アウトドアやアミューズメント施設とのタイアップでのセットチケットなども販売されている。
メトロエンジンリサーチによると、東京千代田区大手町のKKRホテル東京が161室を有し最大となっている。
保養施設の整理、民泊への活用も
大企業の従業員らが加入する健康保険組合については、現在、保険料収入が伸び悩む一方、高齢化による医療費負担の増加で財政が悪化した影響で、保有資産の廃止や売却が進んでいる。2000年度末に約1,600カ所あった健保の保養所は、約350カ所と8割ほど減少した。
また、かつての企業保養所施設の一部が、民泊施設として活用されるなどの動きも出ている。
新潟市の民泊施設ガーデンソフィアはその一つで、「国家戦略特別区域法」(特区)の規制緩和を活用したケースで新潟市の特区民泊第1号として認定され本年6月に開業した。
保養所は企業の福利厚生の一翼を担ってきたが、高齢化で縮小を迫られている。こうしたかつての保養施設の宿泊施設としての今後の再活用にも注目が集まっている。
出典:新潟市