株式会社ダイブが公開した2019年から2023年のグランピング市場調査では、WEBメディア『GLAMPICKS』のサイトデータを基に多岐にわたる分析が行われている。
2020年2月のコロナ蔓延を契機に、非接触・非日常を体験できるグランピングが旅行先として台頭した。GLAMPICKSのサイトPV数も急成長し、2020年から2022年にかけて、コロナ禍での市場拡大が明確に確認された。
しかし、2023年5月の新型コロナウイルス感染症の5類感染症移行前後には、遠方の観光地への国内旅行や海外旅行が復活し、グランピング市場は一時的な停滞トレンドに移行した。GLAMPICKSの2023年上半期のサイトPV数も昨対比95.9%と停滞していることから、この傾向が読み取れる。
2023年上半期における男女別PV数はほぼ均等で、年齢別PV数も幅広い年齢層に対して需要が高まっていることが確認された。人気エリアPV数ランキングでは、長野県、沖縄県、北海道が上位にランクインし、全国的な地域へのグランピング需要の広がりが見られる。
人気施設タイプランキングではドームテントが最も人気で、一棟貸しやコンテナハウスも人気であった。人気自然タイプランキングでは、海タイプが最も多く、森林タイプ、川タイプが続いた。
この分析から、グランピング市場は一時的な停滞も、2024年度以降は安定成長すると推測される。しかしながら、急激な成長は見込めず、今後は利用者ニーズの深堀りとマーケティングプランの精緻化が求められる時代に移行するとされている。三密回避による競争優位性は薄れ、需要に合わせた施設開発や運営オペレーションが重要となるであろう。