米国の投資ファンドであるブラックストーン・グループが、4月に東京都内の1軒のホテルを取得したことが、5月17日に明らかになった。これにより、昨年取得した関西地域の2軒のホテルと合わせて、取得総額は約260億円となる。4月に取得した物件は、旧日和ホテル東京銀座EASTで、同様にサンフロンティア不動産から取得したコートヤード・バイ・マリオット大阪本町およびチャプター京都トリビュートポートフォリオホテルと共に、高級ビジネスホテルである。
対象ホテルは、銀座や築地に近い立地で、一度閉館された後、改装が行われ、6月にイビススタイルズ東京銀座Eastとして再オープン予定である。サンフロンティア不動産は昨年8月に3物件の売却を公表したが、譲渡先や価格については明らかにしていなかった。
ブラックストーンは4月に、日本国内の物流施設6物件をシンガポール政府系投資ファンドGICに総額8億ドル(約1000億円)で売却したと発表。日本の不動産部門のマネージング・ディレクターであるタロー・スクワイヤーズ氏は、国内でデータセンター、物流施設、ホテルなどのうち、優良案件をセレクティブに検討していると述べていた。
不動産部門日本代表の橘田大輔氏は、「日本はインフレの影響が欧米に比べて緩やかで、相対的に健全な市場」と指摘した。同氏は、日本がブラックストーンにとって重要な市場であるとの認識を再度強調していた。
(出典:ブラックストーン・グループ)