ANAは、サンフランシスコ国際空港で供給されるバイオ・ジェット燃料の購入を決定。環境リーディングエアラインとして、CO2削減を推進、国連の持続可能な開発目標(SDGs)」の達成に貢献を目指す。
環境リーディングエアラインとして、CO2削減を推進
ANAは、サンフランシスコ国際空港で供給されるバイオ・ジェット燃料の購入を決定したことを1月7日に発表。
このたび同社が購入するバイオ・ジェット燃料は、World Energy社(本社:米国 ボストン)が、使用済みの食用油を原料に、ロサンゼルス国際空港近郊で製造・精製しているもので、従来のジェット燃料(化石燃料)と同一規格の適合証明を取得しており、同様に使用することができる。
購入量は、約265キロリットル(ドラム缶約1,300缶相当)で、購入契約は、昭和シェル石油株式会社と締結した。これにより、従来のジェット燃料(化石燃料)と比べて、二酸化炭素の排出量を約150トン抑制できると見込んでいる。
また、World Energy社製のバイオ・ジェット燃料は、2016年より2年半以上にわたりロサンゼルス国際空港の共同貯油施設に従来のジェット燃料(化石燃料)と区別なく移送・保管され、航空各社で使用されているもので、サンフランシスコ国際空港でも同様に共同貯油施設に供給され、航空各社で使用される。
ANAはESG(環境・社会・ガバナンス)に配慮した事業活動への社会からの要請が高まる中、地球温暖化対策に取り組むことは、航空事業をグローバルに展開するエアラインの責務と捉え、今回のバイオ・ジェット燃料の購入を契機として、国内外での定常的な利用を目指した取り組みを進めるとともに、国連の「持続可能な開発目標(SDGs)」の達成に貢献していく考え。
バイオ・ジェット燃料
バイオ・ジェット燃料とは、植物油、糖、動物性脂肪、廃棄バイオマスなどの持続可能な供給源から製造されるジェット燃料で、ASTM(規格認証機関)の認証を得て、製造・品質確認されたものは、従来のジェット燃料(化石燃料)と混合して、既存のジェットエンジンで従来のジェット燃料(化石燃料)と区別することなく同様に使用可能。
従来のジェット燃料(化石燃料)と比べて、原材料の生産・収集から燃焼までのライフサイクルにおける二酸化炭素の排出量が少なく、航空業界では地球温暖化対策に大きな貢献が期待されており、実用化・事業化に向けて研究・開発が進められている。
World Energy社は1998年設立、本社所在地は米国ボストン。北アメリカに7か所の拠点を持ち、バイオ・ディーゼルやバイオ・ジェット燃料の製造を含む運輸関係の低炭素ソリューションを推進している。
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