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アリババがホテル向けロボット導入、多方面利用拡大へ

投稿日 : 2018.10.02

海外

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中国アリババが本年10月からホテル産業向けのサービスロボットの運用を中国杭州のホテルで開始した。今後ホテルに限らず、病院やレストラン、オフィスなどの多方面での活用を模索。個人情報保護の緩い中国で米国企業から主導権を奪う勢いで技術革新を見せている。

出典:アリババ

アリババ・ホスピタリティーロボット

アリババのAI製品開発を担うアリババAIラボの発表によると、同社の開発したサービスロボットは宿泊客が同社のスマートスピーカー「Tmall  Genie」に話しかけることで、食事の配膳からランドリー・サービスまで全ての宿泊客の注文に対応可能という。

アリババAIラボのジェネルマネージャーのLijuan Chen氏によると、「(同ロボットは)宿泊客のニーズへの素早い対応を可能とし、スマートホテルに向けた革命の新たな一歩となり、サービスの効率化というホテル業界の抱える問題の解決にAI技術が役立つことになる」という。

同ロボットには、素早い反応を可能とするマルチセンサーデータ機能や並列コンピューティングを搭載する。また、セマンティックマップや自動ナビゲーションシステムによる障害物の特定、エレベーター管理のためのコミュニケーションシステム、個人認証のための顔認識技術などを搭載している。同ロボットの高さは1メートル未満で、歩行スピードは秒速1メートルほど。

アリババはマリオットのホテルに顔認証チェックイン・システムを中国で本年7月に導入しており、最新技術開発によるホテル事業を拡大させている。

病院、レストラン、オフィスなど多方面で同技術を活用

同社はホテルでの試行の後には、病院、レストラン、オフィスでの適性評価を実施するという。

同社によると同社のスマートスピーカー「Tmall  Genie」は中国で最も人気のあるスマートスピーカーで2017年に5百万台が販売され、世界のスマートスピーカー市場においても3位にランクインするという。

さらに同社は、このほどスマートモビリティにおいてもボッシュやボルボ、フォードとの提携を相次いで発表するなど攻勢を強めており、AI分野において先行した米国企業から先頭を奪取する勢いを見せている。中国では個人情報保護の制限を受けにくいことから、米国企業から同分野における主導権を奪う日も近いと見られている。

 

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