秋田ビューホテル(秋田市中通)が、ホテルやスキー場の運営を手がけるアビラ(長野県飯山市、松下宏之社長)に事業譲渡されることが明らかになった。両社は2月26日付で契約を締結した。
秋田ビューホテルを運営している日本ビューホテル(東京、伊丹伸治社長)によると、今回の譲渡の理由を「以前から経営が厳しく、新型コロナウイルスが追い打ちとなった。今後の経営を全社的に検討し判断した」と説明している。
2021年4月30日付で事業と事業継承に必要な財産をアビラが引き継ぐ。同日以降は「秋田ホテル(仮称)」として営業を続け、従業員全員を継続雇用する。譲渡額は非公表。
今回の事業譲渡は2020年5月にアビラが日本ビューホテルに持ちかけて成立した。アビラは斑尾高原ホテル・スキー場(長野県飯山市)を運営している。長野からインバウンド(訪日外国人客)が周遊する滞在拠点を探していたところ、保有資産の見直しを図りたいと考えていたビューホテル側と思惑が一致した。また、同社代表取締役社長松下宏之氏は「岩手ホテルアンドリゾート(岩手県盛岡市)」取締役でもあり、「たざわ湖スキー場(秋田県仙北市)」との協業もすすめているという。
秋田ビューホテルは1984年4月の開業。客室数187室で、館内には飲食店4店、宴会場8室、婚礼式場などを備えたシティーホテルで、JR秋田駅前の好立地にある。客室や宴会場などがある1~12階と屋上や地下などを合わせると延べ床面積は約1万6500平方メートル。
秋田ビューホテル:事業の譲渡に関するお知らせ