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【後編】福岡の新たな滞在拠点「西鉄ホテル クルーム博多祇園 櫛田神社前」──滞在・価値志向型ホテルの地域との共生

投稿日 : 2025.03.12

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福岡の中心地に位置する「西鉄ホテル クルーム博多祇園 櫛田神社前」。2023年4月に開業したこのホテルは、宿泊主体型ホテルの新たなニーズに対応し、これまでにない滞在体験を提供しています。ただの「泊まる場所」ではなく、ビジネス・観光の両方に適した快適な空間、そして地域とのつながりを重視した運営を目指しているのが特徴です。

今回は、西鉄ホテルズの新たなホテル戦略の一環として誕生した「クルーム博多祇園」の魅力について、松岡恭美総支配人に詳しく聞きました。滞在型ホテルとしての強み、地域と連携した取り組み、そして業界内でのポジションや競争力について掘り下げます。

ビジネス・観光の両方に適した快適な空間と、地域とのつながりを重視した「新しい宿泊体験」

──明るくて開放感のあるフロントですね。まずは、松岡総支配人のこれまでのご経歴を教えてください。

松岡: ありがとうございます。2004年に西鉄ホテルズに入社し、フロント業務からキャリアをスタートしました。宿泊業の基礎を学びながら、お客様とのコミュニケーションを大切にすることで、接客の楽しさを知りました。その後、2012年の「ソラリア西鉄ホテル鹿児島」の開業にあたり、新規ホテルの立ち上げ業務をスタッフとして経験しました。

その後、宿泊部門のオペレーション管理や、サービス向上の施策導入など、さまざまなホテルの業務を経験しながら、より良いホスピタリティの提供を目指してきました。そして2022年、「クルーム博多祇園」の総支配人として着任し、新しいホテルの開業準備に携わることになりました。

現場でお客様と接することが好きなので、スタッフと一丸となり、お客様にとって快適で温かみのあるホテルを目指しています。

クルーム博多祇園櫛田神社前 総支配人 松岡恭美さん

──クルーム博多祇園が誕生した背景を教えてください。

松岡: クルーム博多祇園は2023年4月に開業しました。このホテルは、コロナ後の宿泊環境の変化や新たなニーズに対応し、「新しい宿泊体験」を提供することを目的に作られた、275室の宿泊主体型ホテルです。博多駅から徒歩圏内で天神へのアクセスも良く、ビジネス・観光両方に便利な立地が強みです。

福岡は国内外からの観光客の増加に加え、ビジネス需要も旺盛なエリアです。そのため、滞在の快適さを重視しながらも、手の届きやすい価格帯で提供するホテルが求められていました。私たちはそのニーズに応え、「旅先の家」として、滞在する価値のあるホテルを作りたいと考えました。

──クルームブランドの特色とは?

松岡: 「クルーム」は、2016年に生まれた、西鉄ホテルズの中で最も新しいブランドです。「LIVELY STAY~くつろぎと感性をつなぐ、新たな滞在価値~」をテーマに、西鉄ホテルクルーム博多(福岡市)が西鉄インシリーズからリブランドした形で開業しました。続いて、2019年に西鉄ホテルクルーム名古屋が開業、私どもの西鉄ホテルクルーム博多祇園はクルームブランドとしては3つ目のホテルです。昨年9月には、バンコクにクルームブランド初の海外出店をしました。

ビジネスや観光などさまざまな用途を想定し、洗濯乾燥機、電子レンジ、ミニキッチンを備えた客室を用意することで、長期滞在者やファミリー層にも対応しています。大浴場があるので、旅の疲れを癒やしていただけるのも大きな特徴です。

1階のラウンジスペースでは、コーヒーや軽食のサービスを提供しており、宿泊者だけでなく地域の方々にも利用していただける開かれたホテルを目指しています。

館内のデザインにもこだわりがあり、地元福岡の伝統工芸やアートを取り入れた装飾が特徴です。例えば、壁紙は博多織をモチーフにしており、福岡出身のアーティストによる作品が館内各所に展示されています。これにより、宿泊されるお客様はホテルにいながらも地域文化に触れることができるのです。

フロント前には観光情報が書かれたインフォメーションスペースがある

地域に開かれた滞在型ホテル

──クルーム博多祇園の競争優位性はどのようなところにあるのでしょうか。

松岡: 福岡には多くのビジネスホテルがあり、競争が激しいエリアですが、クルーム博多祇園の特徴は「長期滞在に適した設備」と「地域に開かれた空間」です。

通常のビジネスホテルは短期滞在向けに特化していますが、連泊される方にも快適な滞在を提供できるよう、各種設備を充実させています。また、ワーキングスペースとして、ラウンジやカフェ機能も設置しています。

さらに、地域と連携したイベントやワークショップも企画しており、単なる宿泊施設ではなく、交流の場としても機能することを目指しています。

──これまでに実施したユニークな宿泊企画について教えてください。

松岡: クルーム博多祇園では、季節ごとに異なる「特別風呂」を提供しています。例えば、熊本産の晩白柚を使った「晩白柚風呂」は、お客様から大変好評でした。柑橘類の爽やかな香りが広がり、リラックス効果も抜群です。

また、地域の伝統行事と連携した宿泊プランも展開しています。例えば、博多祇園山笠の時期には、イベント観覧に最適な宿泊プランを用意し、お客様に「地域ならではの体験」を提供できるよう努めています。特にフィナーレとなる追い山の日には、1階のカフェでホテルからの振る舞い酒を提供するなど、地域の方や来街者たちとのコミュニケーションスペースとして、くつろぎ、楽しみ、交流できる空間創りを進めています。
 
こうした取り組みを通じて、ホテル滞在そのものが地域文化を感じられる機会になればと考えています。

グループ全体での「おもてなしコンテスト」で刺激

──クルーム博多祇園では、スタッフの育成にどのように取り組んでいますか?

松岡:20名のスタッフのうち半数が未経験者や他業種からの転職者です。これは一見するとマイナスに思えるかもしれませんが、むしろお客様に近い視点を持っているという強みになっています。

スタッフの成長とモチベーション向上のために、さまざまな研修やコンテストを実施しています。中でも特徴的なのは、西鉄ホテルズ全体で実施している「おもてなしコンテスト」です。

実際の宿泊シーンを想定したロールプレイングを行い、接客スキルを競い合うものです。私も当日に観覧者として参加し、スタッフが自身の成長を実感しながら競い合う姿に感動しました。当ホテルから参加したスタッフの成長も著しく、参加後にはコンテストでの学びを他のスタッフへ還元してくれています。

また、社内研修では、接客の基本から応用まで学べるカリキュラムを用意し、日々の業務に役立てています。ホテル業はお客様との直接のやり取りが多いので、スタッフの対応力がホテルの印象を左右します。そのため、スタッフ一人ひとりが自信を持って接客できるよう、定期的な研修やフィードバックの機会を設けています。

スタッフの成長がホテルのサービスの質を高める要素となるため、今後も「おもてなしコンテスト」などの取り組みを継続し、スタッフ一人ひとりが誇りを持てる職場環境を作っていきたいですね。

──宿泊者の意見をどのように活用していますか?

松岡: 当ホテルでは、お客様の声を大切にし、アンケートを通じてサービスの改善を行っています。お客様がどのような点に満足され、また改善を求めてられているのかを把握し、できる限り素早く対応することを心がけています。

例えば、宿泊者アンケートの中で「地域住民も利用できるようにしてほしい」という声が多く寄せられたことを受け、大浴場の一般公開を実施。通常は宿泊者限定の施設ですが、地域の方々にもホテルを身近に感じてもらい、地域とのつながりを強化することを目的に、一定時間帯での一般開放を行っています。「まずはやってみよう!」と、始めたところ、現在では大変ご好評いただいています。近隣の他のホテルに宿泊されている方にもお越しいただいています。

他にも、朝食メニューの見直しや館内設備の改善など、アンケート結果を反映させ、より快適に利用できる環境を整えています。

地域コミュニティに入り込み「ホテルの枠を超えた価値」を

──今後の展開について教えてください。

松岡: クルーム博多祇園は、今後さらに地域との結びつきを強めていきたいと思っています。宿泊以外の用途でも気軽に利用していただけるホテルを目指したいです。

具体的には、館内でのイベント開催や、地元の飲食店との提携による特別プランの提供を計画しています。また、デジタル技術を活用したスマートチェックインや、より快適なワークワーキングスペースの整備なども進めています。

宿泊施設としての役割だけでなく、地域コミュニティの一部としての機能も果たすことで、「ホテルの枠を超えた価値」を提供していきたいと考えています。

──最後に読者へのメッセージをお願いします。

松岡: クルーム博多祇園は、ビジネスにも観光にも最適な立地と設備を備えた新しいスタイルのホテルです。福岡に訪れた際は、ぜひ一度ご利用いただき、「滞在する楽しさ」を体験してみてください。これからも、地域とともに成長し、より良い宿泊体験を提供できるよう努力してまいります。

前編・後編を通じて、西鉄ホテルズの戦略とクルーム博多祇園の特色について詳しくご紹介しました。地域に根ざしたホテル運営と、業界内での差別化戦略が、今後どのように発展していくのか注目されます。

前編はこちら

(取材・執筆 かたおか由衣)

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