京都・四条河原町エリアに、新たなグループ滞在の拠点が誕生した。2025年6月30日に開業した「STITCH HOTEL Kyoto(スティッチホテル キョウト)」は、阪急「京都河原町駅」から徒歩1分、高瀬川沿いという風情あふれる立地に佇む全16室のスイートルーム専用ホテル。
1室あたり50㎡超の広々とした客室には、ミッドセンチュリー調のインテリアと京都の美意識を融合させた上質な空間が広がり、最大6名での宿泊も可能。キッチンや洗濯乾燥機など、長期滞在にも嬉しい設備を完備している。「Love & Natural Friendly」というテーマのもと、旅の物語を“つなぐ”場所として、心温まるおもてなしと共に、訪れる人々の記憶に深く刻まれるレジデンスホテルを目指すとのこと。
本記事では、開業の経緯やホテルのこだわりなどについて、STITCH HOTEL Kyotoに取材を行った。
▷ 公式ホームページ https://stitch-hotel.jp/
―――かつてのビジネスホテルを“グループ滞在型”へ再生された背景や、企画の着想について教えてください。

京都の観光地、繁華街の中心に位置していることもあり、ファミリーやグループでの長期滞在を目的としたインバウンドのお客様が多くいらっしゃいます。
そのため、以前より客室数は減りましたが、その分、キッチンや洗濯機、冷凍冷蔵庫など、暮らしに欠かせない設備を各部屋に整えました。
京都での滞在をより快適に過ごしていただきたいという思いが、今回の企画の出発点です。
――― 全室スイート&50m²超という客室構成にされた狙いや、グループ滞在を快適にするための設計上の工夫はどのような点にありますか?
今、世界的にグループでの旅が増えていますが、快適に過ごせるお部屋はまだまだ限られています。単にベッドを並べて泊まるだけではなく、一緒に料理を楽しんだり、旅の思い出を語り合ったりと、自然にコミュニケーションが生まれる空間づくりを意識しました。
そうした「ゾーニング」によって、グループでの滞在がより豊かなものになるよう工夫しています。

―――ミッドセンチュリーデザインと京都の美意識を融合した空間づくりにおいて、特にこだわったポイントを教えてください。
STITCH HOTELのコンセプトである「TRADITION, ELEVATED.(伝統を昇華させる)」は、空間設計にも一貫して反映しています。
京都の伝統的な意匠や美意識を単に模倣するのではなく、西洋のクラシックなデザイン要素と掛け合わせることで、国内外のゲストが心地よく感じられる空間を目指しました。
伝統を守りながらも、現代的な感性や異文化の視点を取り入れることで、“新しい京都”の在り方を空間でも表現したいと考えています。

―――「暮らすように滞在できるホテル」として、長期滞在者への対応で意識された運営面の工夫があれば教えてください。
当ホテルでは、「Love & Natural Friendly -物語(旅)を「つなぎ」、時を超えたひとときへ」を運営テーマに掲げ、日本、京都に居ながらホテルに入るとフレンドリーなフロントスタッフ、居心地の良い客室空間のご提供を目指しています。
お客様との対話の中からお客様のお困りごとやニーズを探り、直ぐに改善できることに取り組むことを心掛けています。ご予約時に結婚記念とお伺いしたお客様のリビングテーブルに花束をご用意してお迎えする、宿泊者様には事前に最近の天候をお伝えして傘のお貸し出しや、夕立のあった際にはお帰り時にタオルをお渡しするなどのサービスを行っております。
フロントスタッフは京都の街の魅力をご紹介するコンシェルジュとなるなど、ご宿泊者様のニーズに合わせ対応をしております。

―――最後に「TRADITION, ELEVATED.」というコンセプトに込めた想いや、今後の展開におけるビジョンをお聞かせください。
京都には、何世代にもわたって受け継がれてきた伝統や美意識があります。
私たちはその価値に、現代の感性や異文化を加えることで、過去と未来、日本と世界をなめらかにつなぐ、懐かしくも新しい、そんな体験を届けたいという想いを込めています。
■「STITCH HOTEL Kyoto」概要
所在地:京都府京都市下京区西石垣通四条下る斎藤町119
アクセス:
・阪急本線「京都河原町駅」1B出口から徒歩1分
・京阪本線「祇園四条駅」3番出口から徒歩2分
面積:敷地面積 336.79 m²
延床面積 1,343.26 m²
構造・規模:RC造、地上5階建て
客室数:16室
公式ホームページ https://stitch-hotel.jp/
Instagram https://www.instagram.com/stitchhotel