ホテル特化型メディア

眠っていたデータから新たな付加価値を

トップ > 新規ホテル情報 > 【取材】淡路島西海岸に自然没入型の滞在サウナ施設「サウナイン淡路島西海岸」誕生

【取材】淡路島西海岸に自然没入型の滞在サウナ施設「サウナイン淡路島西海岸」誕生

投稿日 : 2025.10.30

兵庫県

新規ホテル情報

兵庫・淡路島の西海岸に、日本の夕陽百選に選ばれた播磨灘を望む滞在型サウナ施設「サウナイン淡路島西海岸」が11月21日に開業する。

東京・奥多摩で話題を集めた「Nature for Sauna」の第二章として位置づけられる本施設は、薪火の熱、天然井戸水、そして海に沈む夕陽という“自然の要素”が一体となった新たなサウナ体験を提供する。神戸から車で約45分という好立地ながら、潮風と波音に包まれる非日常の静けさが広がり、心身を深くととのえる時間を味わえる。

本記事では、「Nature for Sauna」のブランド思想や「サウナイン淡路島西海岸」へのこだわりなどについて、運営を担うサウナイン株式会社に取材した。

▷公式サイト:https://www.sauna9.com/saun9ne-awaji-island-west-coast

―――「Nature for Sauna」というブランド思想についてお聞かせください。どのような考えのもとで、“自然と一体化したサウナ体験”という方向性を打ち出されたのでしょうか。

「Nature for Sauna」は、“自然のためのサウナ”という言葉に込めた、当社のブランド思想です。サウナを単なる設備としてではなく、自然・空間・人が調和し、五感を通して深い安らぎを得るための場として再定義しています。

都市生活の中では、情報や刺激に囲まれ、心と身体が休まる時間を持つことが難しくなりがちです。私たちは、サウナを通して自然と向き合い、自分を取り戻す時間を提供したいと考えています。

この理念が「Nature for Sauna」の出発点です。

―――「炎・水・光・風・音」といった自然要素を取り入れた設計が特徴的です。空間づくりにおいて特に意識された点や工夫された点を教えてください。

本施設では、五感に訴える自然の要素を空間設計の中心に据えています。

・炎:薪式サウナを採用し、揺らめく炎の光や木の香り、遠赤外線による柔らかな熱を体感できるようにしました。

・水:井戸水を掛け流す冷水風呂と海に面したプールを備え、自然の水の冷たさや静けさを味わえるようにしています。

・光と風:サウナ室やリラクゼーションスペースからは海と夕陽を望める設計とし、播磨灘を渡る風と光の移ろいを体感できるよう設計しました。

・音:波音や風の音が空間の一部となり、自然のリズムに包まれる感覚を演出しています。

素材には木や石などの天然素材を使用し、室内から屋外の景観までが一体となるよう、視線の抜けや光の反射を細かく計算しています。

―――播磨灘を望む淡路島西海岸という立地には、どのような環境的魅力や特性を感じておられますか。立地選定の理由も併せてお聞かせください。

この地を選んだ最大の理由は、“自然そのものがサウナ体験を完成させる場所”であることです。淡路島西海岸は、神戸から約45分というアクセスの良さに加え、「日本の夕陽百選」にも選ばれる美しいサンセットを望める絶景の地です。

波音、潮風、光の移ろいといった自然の要素が豊かで、五感を刺激する環境が整っています。

また、活用されていなかった海辺の土地をウェルネス滞在の拠点として再生するという、地域価値の創出も狙いの一つです。自然と建築、地域の再生を一体として考えた結果、この場所が最もふさわしいと判断しました。

―――「サウナイン淡路島西海岸」では、サウナ体験に加えて滞在そのものの質にもこだわられています。利用者にどのような過ごし方や時間の価値を提供したいと考えておられますか。

滞在中は、薪サウナの熱と香り、天然水の冷たさ、そして海に沈む夕陽を眺めながら過ごす静かなひととき。サウナ → 水風呂 → 休憩 → 読書や昼寝 → サンセットという流れの中で、自然と自分のリズムを取り戻す時間を提案しています。

客室は一棟貸しのヴィラタイプで、最大6名まで宿泊可能。家具やアメニティにもこだわり、快適さと上質なデザインを両立させています。

“ととのう”という言葉を超え、「自然と共に深く整う滞在」を提供したいと考えています。

―――「Nature for Sauna」シリーズを今後も展開されるとのことですが、どの地域でも共通して大切にしている設計の考え方や基準を教えてください。

シリーズ全体に共通しているのは、以下の3つの設計思想です。

1.自然を中心に据えたサウナ体験
風・光・水・音などの自然要素を空間の主役とし、人の手による演出は最小限に留めています。

2.視覚・触覚・聴覚の一体化
建材の質感、風の通り道、光の反射を設計段階から計算し、五感すべてが自然と響き合う空間を目指しています。

3.地域資源との共生
その土地が持つ気候・景観・文化を活かし、地域にとっても価値を生む施設づくりを大切にしています。

この考え方をもとに、今後も日本各地で「Nature for Sauna」シリーズを展開していく予定です。それぞれの土地に寄り添いながら、“その土地ならではの自然と一体化するサウナ”を追求してまいります。

■施設概要

名称  :サウナイン淡路島西海岸(SAUN9NE Awaji Island West Coast)
所在地 :〒656-1725 兵庫県淡路市野島江崎46
アクセス:神戸淡路鳴門自動車道「淡路IC」より車で約20分
宿泊料金:2名様 ¥50,000〜(税込)
人数  :2〜6名様
公式サイト:https://www.sauna9.com/saun9ne-awaji-island-west-coast

合わせて読みたい
  • 【取材】大江戸温泉物語、志摩に新温泉リゾ...

  • 【取材】京都の中心に21室の新デザインホ...

  • 【取材】新しい京都の滞在提案「HANAR...

  • 【取材】京都・浄土寺に工藝と感性をひらく...

関連記事