星野リゾート 西表島ホテルが、敏感肌コスメブランド「OSAJI(オサジ)」を展開する日東電化工業株式会社と、排水処理の負荷やゴミ資源削減を目指したオールインワンソープを開発。西表島ホテル オリジナルアメニティとして使用する。
西表石垣国立公園に位置するリゾートである「星野リゾート 西表島ホテル」では島の環境を保護し、サステナブルな観光の仕組みを作ろうと「エコツーリズムホテル」を目指してきた。2021 年春からは、「エコロジカルなホテル運営」「島の魅力と価値を感じるネイチャーツアー」「イリオモテヤマネコの保護活動」の取り組みをスタートさせ、星野リゾートが行ってきた 環境に優しい経営の知見を活かし、西表島でも持続可能な観光の仕組みを構築中だ。
このオールインワンソープの開発にあたり、両社は自然を守りながら安定的な人の暮らしを持続していこうと「水の循環」をテーマにした。下水設備がほとんど未整備の離島では、生活排水は各建物が浄化槽を設け、海に放流して問題のないレベルまで浄化するという。
浄化槽での処理は微生物の働きを利用して行われるが、汚泥の汲み取りや薬剤残量確認など、浄化槽の状態確認やメンテナンスは各建物に委ねられているのが現状だ。
ホテルなど規模の大きい施設では、浄化槽の負担を減らすため、溜排水の質を考えていく必要があり、排水処理の負荷を軽減するためにボディソープやシャンプー、トリートメントなどのインバスアメニティの数そのものを減らすことが重要との考えから、今回のオールインワンソープの開発に至った。
4月から日本ではプラスチック資源循環促進法が施行されており、各ホテルではアメニティを環境に配慮したアイテムへと順次切り替えるなど、対応が進んでいる。星野リゾートはいち早く 2021 年にはペットボトルフリーへの挑戦を宣言し、実際に複数の施設でペットボトルの水の提供を止めて、ウォータージャグへと切り替えるなど、全社で熱心に環境保護に取り組んでいる。