世界屈指の観光地として数多くの訪日外国人を誘致し、激増する京都府内のホテル開発。府内各市と中心都市である京都市内の区別での新規ホテル開発状況を施設数と客室数の増加率と合わせてお送りする。
府内のホテル開発、京都市が客室数の93%を占め圧倒
メトロエンジンリサーチによると、京都府内の新規開業予定の施設数は51施設、部屋数にして7,151室(既存の客室数から12.1%増)となっている。
府内各市の開発数では、京都市が圧倒的で、6,626室/46施設(同12.8%増)と、府内全体の93%を占めた。
その他の市では福知山市、宮津市、舞鶴市などで新規開業の予定はあるものの、いずれも1施設のみの数十〜数百室となっており、京都府内の新規開業は京都市にほぼ限定されていると言っても過言ではないだろう。
市内中心部、下京区・中京区・南区で9割開業
京都市内の区別の開発ランキングは以下の通り。
1位 下京区 3,227室/22施設(同17.1%増)
2位 中京区 1,948室/11施設(同17.2%増)
3位 南区 871室/4施設(同10.5%増)
4位 東山区 396室/5施設(同7.7%増)
5位 右京区 143/2施設(同11.8%増)
京都市内のホテル開発は、市内中心部の下京区と中京区、南区の3区で6,046室と、市内の91%、府内でも85%と新規開業が3つの区に集中していることがわかった。
特に下京区と中京区は増加率でも17%を超える激増を見込んでいる。また、南区では2020年東京五輪直前の7月に集中して複数の施設が開業予定となっている。
京都市内では町家のリノベやゲストハウスなどの数室〜数十室の小規模な宿泊施設の開業のほか、ビジネスホテルも100−200室ほどの中規模での開業が多く、用地不足や高さ制限などにより大規模な宿泊施設の開業が数少ないのが特徴と言える。