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老舗旅館が石川県粟津温泉で倒産続く

投稿日 : 2018.08.24

石川県

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石川県小松市の老舗旅館「かめたに」が6月末で事業を停止、破産開始決定を受けた。小松市での老舗旅館の倒産は昨年の「喜多八」に続くもので、北陸新幹線開通後も温泉地の旅館運営が困難に直面している。小松市宿泊施設展開状況と合わせてお送りする。

源泉かけ流しの宿 かめたに
明治23年創業の温泉旅館、かけ流し温泉施設を持つ「源泉かけ流しの宿 かめたに」は、6月30日に事業を停止し、破産に至った。
同旅館は、1890年(明治23年)5月創業、(有)かめたにが石川県の温泉郷のひとつである粟津温泉の中心部にある同旅館を法人として経営していた。部屋数は18室と、小規模ながらかけ流し温泉施設を持つ旅館として根強い人気を得ていた。
2015年には北陸新幹線が開通したものの、最寄りの粟津駅までは金沢駅から普通電車で40分かかり、そこから車で7分の交通アクセスの悪さも影響した模様で、金沢の観光が賑わう一方で業績の改善を果たせなかった。

昨夏には温泉旅館「喜多八」が倒産
栗津温泉では同様に石川県小松市に本拠を置く「株式会社喜多八」が、昨年8月に倒産。
1954年に創業の同社は、小松・粟津温泉にて客室数35室の温泉旅館「喜多八」の経営を手掛けていた。
北陸新幹線の開通により、一時的な売り上げの改善があったものの立て直しには至らなかった模様で、現在は「喜多八」は別会社に譲渡され、同じ屋号にて営業を継続している。

小松市宿泊施設展開状況
メトロエンジンリサーチによると、粟津温泉がある石川県小松市には宿泊施設が30、部屋数にして1,457が提供されている。内、旅館は9軒展開しており、部屋数としては357室が旅館により提供されている。
温泉地の割にはビジネスホテルが11軒と多く展開しており、部屋数も814室と旅館を大きく上回り、部屋数の過半数を占めている。
同市の宿泊施設の部屋数トップ10は以下の通りとなっている。

出典:メトロエンジンリサーチ

トップ1位と3位に100室を超えるホテルをアパホテルが展開していることが目立つ。また、AZやコンフォートホテル、サンルートなど大規模なビジネスホテルチェーンが展開しており、上位を占めている。
老舗旅館は、こうしたビジネスホテルとの競争に加えて、修学旅行や社内旅行などの団体客の減少に直面し、他方で訪日客の獲得には対応が遅れており、各地の旅館の経営を圧迫する原因となっている。

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