and factory株式会社は、近未来IoT(Internet of Things、モノのインターネット)体験型宿泊施設であるスマートホステル「&AND HOSTEL」の6号店「&AND HOSTEL ASAKUSA STATION」を8月1日に開業する。
出典:and factory
IoT体験型宿泊施設「&AND HOSTEL」
「&AND HOSTEL」は最先端のIoTデバイスを1ヶ所に集結させ、近未来のIoT空間が楽しめる体験型宿泊施設。
またIoT体験だけではなく、宿泊者同士のコミュニケーションが活発なホステルならではの出会いや集いも楽しめる「世界とつながるスマートホステル」を掲げる。
また本年6月の住宅宿泊事業法(民泊新法)施行以降も、訪日客のニーズに応えるものとしてホステルが注目されており、既存店舗はいずれも高い稼働率を保っているという。
6店舗目の開業となる「&AND HOSTEL ASAKUSA STATION」は、「&AND HOSTEL」ブランドの旗艦施設として期待されている。同ホテルの客室数はIoT Double Room 5室 / Smart Dormitory 60床。住所は東京都台東区西浅草2丁目17−11で東京メトロ銀座線「浅草」駅から徒歩10分となっている。
自社施設に加え他社施設にもサービス提供
and factoryではこれまで自社で宿泊施設を運営する中でみえた業界の課題をテクノロジーの力で解決するべく、以下の3つのサービスを開発しており、「変なホテル」など他社宿泊施設にも提供を開始している。
・IoTデバイスを一元管理できるプラットフォームアプリ「&IoT」
・簡易宿所向け宿泊管理システム「innto」
・月額無料のホテル客室向けタブレットサービス「tabii」
これら3つのサービスの連携により、宿泊者の詳細な属性を判別した上での快適な居室環境設定が可能になり、最適なコンテンツ配信、広告配信が最適化されている。これにより、ゲストの宿泊体験価値やビジネス構造自体の進化を図る。
「&AND HOSTEL」は単なる宿泊施設としてだけではなく、IoT普及促進・技術開発の発展に貢献するべく、利用者の声や行動傾向、デバイスの利用状況を収集・分析するマーケティングプレイスとして、さらなる価値向上を目指している。
出典:and factory
&AND HOSTEL ASAKUSA STATION
同ホテルは、IoTルームに泊まる宿泊客に対し、チェックイン時に鍵ではなく専用のスマートフォンを貸出す。独自に開発したIoTプラットフォームアプリ「&IoT」を用いて、ドアキーの開錠施錠はもちろん、テレビやエアコンなど居室内の様々な家電の操作が可能。
「Wake up!」「Sleep」などの6シーンにおいて、居室内のIoTデバイスが作動し利用シーンに応じた快適環境が瞬時に整う。例えば、起床時に「Wake up!」ボタンを押せば、カーテンが開き、スマートスピーカーから目覚めの音楽が流れ、照明の光量が調節され、テレビがつき、アロマが香り、空気清浄機がつくなど、起床に適した環境を整えるために複数のデバイスが一斉に作動する。
さらに、センシング技術やクラウドデータとの連携により、天候、防災情報の通知や、ラウンジの混雑状況などリアルタイムな情報を届ける。
加えて、同ホテルではこれまで居室内デバイスの通信をWi-Fi、Bluetoothなど複数の規格を併用してきたが株式会社ロケットベースと連携することで、「Z-WAVE」を統一規格とし、開発期間の短縮と、利用環境の安定化を図る。
同社の展開するIoTデバイス管理クラウド「White Base」を活用し、IoT環境開発コストを削減し、シーズンや時間帯における利用者の行動傾向やデバイスの利用状況の分析をよりスムーズにしていく。
出典:and factory
既存店レビュー分析
メトロエンジンリサーチによるレビュー分析では、2016年8月に開業した1号店の「&AND HOSTEL FUKUOKA 」(客室数42)への評価は上々で、飲食に多少の課題があるものの、客室、サービス、清潔感などの点において高い評価を受けている。
また、提供されている料金は一泊7,500-10,000円ほどとなっており、コスパにも一定の評価を得ている。
出典:&And Hostel
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