(出典:東急リゾーツ&ステイ株式会社)
東急リゾーツ&ステイ株式会社は、株式会社アイシンが開発した音声認識システム「YYSystem」を、宿泊業界で初めて導入すると発表した。このシステムは、2024年3月18日から全国の東急ステイ31店舗に順次展開される予定である。YYSystemは、22カ国語に対応しており、宿泊客とスタッフ間の円滑なコミュニケーションを実現する。これにより、言語の壁を感じることなく、快適かつストレスフリーなホテル滞在が可能になる。
(出典:東急リゾーツ&ステイ株式会社)
東急不動産ホールディングスグループのDXビジョン「Digital Fusion デジタルの力で、あらゆる境界を取り除く」に基づき、東急リゾーツ&ステイは、多様な顧客ニーズに対応する環境整備に取り組んでいる。YYSystemは、発言をリアルタイムで文字起こしし、ディスプレイ上に表示することで、チェックイン・アウトの手続き、観光案内、急な体調不良時のサポートなど、様々なシーンでの意思疎通を支援する。さらに、頻出フレーズの登録やテキストデータの保存機能を備え、スタッフ間の情報共有も容易に行える。
このシステムの導入は、特に英語が母国語でない東南アジア圏からの訪日客が増加する中、多言語対応の重要性が高まっている現状を背景にしている。2023年11月には、外国人宿泊客が多い東急ステイ銀座での試験導入を実施し、言葉の壁を感じさせないコミュニケーションが図れることが証明された。この成果を受け、東急リゾーツ&ステイは全31店舗への導入を決定した。
YYSystemは、公益財団法人日本デザイン振興会が主催する2023年度グッドデザイン賞で「グッドデザイン・ベスト100」に選出され、さらに「グッドデザイン金賞(経済産業大臣賞)」を受賞するなど、その価値が高く評価されている。東急ステイは、ビジネスや観光、一時住まいとしての利用を見込んでおり、客室には洗濯乾燥機や電子レンジ、ミニキッチンを備え、「自分らしく暮らすように滞在できる」空間を提供している。この新しい取り組みにより、宿泊客の旅の不安を軽減し、ホテルスタッフの業務効率化と適切な接客が期待される。