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ラスベガス・サンズがIRで日本市場への参入見送り

投稿日 : 2020.05.14

東京都

神奈川県

インバウンド

ラスベガス・サンズは、日本におけるカジノを含む統合型リゾート開発(IR)の機会を追求しないことを明らかにした。

会長兼CEOシェルドン・G・アデルソン氏は以下の通り述べた。

「日本文化および日本の観光目的地としての魅力への興味は、私がコンピュータ関連の展示会COMDEX を日本で運営していた30年以上前に遡り、それ以降、いつも日本における事業展開の機会を探していました。私の個人的な日本への好意的な気持ちは何ら変わりませんし、統合型リゾート施設開発によって日本はビジネス及びレジャー観光市場からの恩恵を享受するであろうとも思います。

しかし、日本におけるIR開発の枠組みでは私たちの目標達成は困難であると思われます。これまで日本市場参入の検討をしてきた中で様々な方々に出会え、良い関係を構築できたことに感謝しています。私たちは今後、日本以外での成長機会に注力する予定です。」

「私は会社の将来と成長の見通しについて非常に強気であり続けます。IR業界の主要市場で最高クラスの施設を運営している当社は、現在、マカオとシンガポールで非常に大きな投資プログラムを実行し、既存のポートフォリオから有機的な成長を新たに生み出そうとしています。また、ラスベガス、マカオ、そしてシンガポールで当社が先駆者として開発して成長を遂げたMICEを中心とする統合型リゾートモデルは、アジア諸国が経済成長の原動力としてビジネス及びレジャー観光産業を強化することを検討している場合、今後もベストプラクティスとして参考にされると考えています。」

同社の施設には、米国・ラスベガスにおけるザ・ベネチアン、ザ・パラッツォ、サンズ・エキスポ、そして象徴的なシンガポールのマリーナベイ・サンズがある。

また、サンズ・チャイナ・リミテッドの過半数の所有権を保有することで、ラスベガス・サンズは、マカオ半島におけるサンズ・マカオのみならず、ザ・ベネチアン・マカオ、ザ・プラザ/フォーシーズンズ・マカオ、サンズ・コタイ・セントラル、ザ・パリジャン・マカオをはじめとするコタイ・ストリップにおける施設のポートフォリオを所有している。

同社は横浜・東京でのIR施設参入を目指していた。撤退についての明確な理由は明らかにしていないが、世界的な新型コロナ感染拡大によりカジノを含む観光市場が停滞していることが影響した可能性がある。

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