観光庁は 10月 6日、Go To トラベル キャンペーンにおける7月22日(水)から9月15日(火)までの利用実績を発表した。
観光庁は、利用人泊数は少なくとも約 1,689万人泊、割引支援額は少なくとも約 735億円 にのぼるとした。Go To トラベル事務局からの報告に基づいたものであり、一部推計値を含む速報値となる。
COVID-19(新型コロナウイルス感染症)の拡大による営業に打撃を受けている観光業者を支援するため、7月より始まったGo To トラベルキャンペーン。10月より東京都発着の旅行や在住者もキャンペーン対象となり、地域共通クーポンの配布・利用も開始されるなど、盛り上がりを見せている。
日本政府観光局が 9月18日に発表した統計によると、2020 年 8 月の訪日外客数は、8,700 ⼈(前年同月⽐ 99.7%減)となり、11カ月連続で前年同月を下回っている。 COVID-19 の拡大により、日本入国の際に検疫の強化や査証の無効化などの措置が引き続き取られていることや、また、UNWTOの発表によると、9月上旬の時点で世界の 53%の渡航先で、旅行規制が緩和されるなど、出国制限が解除されている国は欧州を中心にあるものの、多くの国で引き続き海外渡航制限等の措置が取られていることなどが、訪日外客数が 5カ月連続でほぼゼロとなる要因となった。
日本政府はシンガポールやミャンマーなど複数の国との間で、出張などの短期滞在のビジネス関係者向け「ビジネストラック」や、駐在員など長期滞在者向けの「レジデンストラック」を通じて、互いに相手国からの入国を例外的に認める双方向の往来を再開しているが、一般観光客向けの入国がいつから可能になるのかは、具体的には見えていない状態だ。COVID-19 感染拡大の第二波により警戒レベルが上昇している国や都市もあるなど、世界的に旅⾏需要が停滞している状況にある。
インバウンドの消費拡大が見込まれないなか、Go Toトラベルキャンペーンによる国内の消費拡大に期待だ。Go To トラベルキャンペーンの公式ホームページでは、地域共通クーポンの取り扱い可能店舗が一眼でわかるマップも提供されている。
また、9月15日 に株式会社ジェーシービーと株式会社ナウキャストが発表した、国内の消費動向を捉えた国内消費指数数では、7月以降緩やかな回復傾向であった「旅行」や「宿泊」が、8月後半には下落幅を拡大したと発表されている。