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国慶節期間中の中国からのインバウンド需要:旅行先と消費傾向を探る

投稿日 : 2024.10.03

海外

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インタセクト・コミュニケーションズ株式会社は、国慶節を前に中国在住者を対象とした「2024年の国慶節期間の旅行消費に関する調査」を実施し、その結果を発表した。本調査は、2024年9月5日から9月6日にかけて、テンセント社が提供するメッセンジャーアプリ「WeChat」のアンケート機能を利用して実施され、10都市在住の556人(男性:135名、女性:421名)が回答した。

(出典:インタセクト・コミュニケーションズ株式会社

今回の調査によると、新型コロナウイルス感染拡大前と比べて旅行に対する意識が変わったと回答した人は80.4%にのぼり、多くの人が旅行に対する考え方が変わったことが判明した。意識の変化としては「渡航場所」を挙げた人が67.8%で最も多く、次いで「予算」(55.9%)、「旅行の時期」(49.2%)が続いた。

(出典:インタセクト・コミュニケーションズ株式会社

また、国慶節期間中に中国国内や海外での特別なセールやプロモーションを期待していると答えた人は全体の84.9%にあたる472人で、特にコスメやデジタル製品、食事、旅行など日常消費財に対する期待が高いことが明らかになった。「コスメ」と回答した人は68.0%(321人)で最も多く、「デジタル製品」は61.4%(290人)、「食事」が56.1%(265人)、「旅行」が54.9%(259人)と半数を超える結果となり、半数には届かなかったものの「ファッション/アクセサリー」も49.2%(232人)と、特別なセールへの期待値が高い結果となっている。

(出典:インタセクト・コミュニケーションズ株式会社

さらに、今年の国慶節期間中の経済状況について尋ねたところ、73%の人が「いつも通りの支出」もしくは「支出を増やす」と回答しており、経済状況が悪化しているとの意識はそれほど強くないことが伺える。加えて、国慶節期間中に海外旅行を計画している人に旅行先を尋ねたところ、円安の影響もあり、53.1%が日本を訪れる予定であると回答した。これにより、日本は依然として中国人旅行者にとって人気の旅行先であることが確認された。

(出典:インタセクト・コミュニケーションズ株式会社

また、国慶節期間中に日本のどの地域を訪問する予定なのかについては、特に北海道が人気であり、訪問予定者の約7割が同地を選んでいる。理由としては「自然や景色の美しさ」や「函館山の夜景」などが挙げられている。さらに、「北海道」と回答した人のうち、およそ3人に1人にあたる34.0%(49人)は、これまでに1回以上北海道を訪れたことがあるリピーターだった。次に訪問予定先として多いのが「東京」で51.7%(107人)、3番目に多い「大阪」は25.6%(53人)となっている。上記の訪問先を選んだ理由として、東京と回答した人はは、「日本の首都、アジアで最も賑やかな都市」「買い物をしたい」「アニメの舞台」といった回答をした。また大阪は、「面白そう」と日本におけるイメージと同様のものや「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」といったテーマパークを理由に挙げる回答が存在した。

今回の調査結果を受けて、インタセクトでは、中国本土からの観光客がますます増加することが見込まれる中、訪日観光客に向けた効果的なプロモーションの実施が急務であると考えている。特に、旅行前に「買い物リスト」を作成する中国人旅行者が多いことから、旅前の認知を高め、旅中での購買を促進するための施策が必要である。また、訪日観光客が急増する中、観光公害やオーバーツーリズムへの対策、さらに災害時の対応策として、デジタルトランスフォーメーション(DX)を活用した分散施策が重要である。

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