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大日本印刷とJTB、観光分野で「情報銀行」共同開発

投稿日 : 2018.11.30

東京都

京都府

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大日本印刷株式会社(DNP)とJTBは、旅行者のパーソナルデータを情報銀行(情報信託機能)で集約・活用する「次世代トラベルエージェントサービス」を共同で開発し、東京の上野エリアと京都の岡崎・蹴上および周辺エリアでの実証事業を12月に開始する。

出典:JTB

次世代型トラベルエージェントサービス実証事業を東京と京都で

同サービスは、旅行者がストレスなく最適なサービスを選択・利用するための支援と、地域の観光関連サービス事業者による効果的なデータ活用やサービス提供の両立を目指すもの。

近年、旅行者が自らのニーズに合わせて、多様な旅行サービスを旅行前や旅行中にオンラインで手配し意思決定を並行して行うようになり、地域の観光関連サービス事業者はそれらのニーズに対応した体験価値の提供や業務効率化が求められている。

これらの課題を解決する取り組みとしてDNPとJTBは、2017年度総務省の「情報信託機能の社会実装に向けた調査研究」に参加するなど、観光分野での情報銀行の社会実装に向けて協業してきた。

今回の実証事業では、共同開発した「次世代トラベルエージェントサービス」を使い、旅行者とサービス事業者の双方に有益で、効率よくデータの流通と活用ができる情報銀行の在り方や新しい価値の創出を検証。

「デジタルテクノロジー×ヒューマンタッチの融合による“新たな価値提供”」を掲げるJTBと、多くの企業や生活者の重要データ等を預かりコミュニケーションビジネスを推進してきたDNPの協働によって、情報銀行の社会実装と新しい価値の提供につなげていくための試み。

【同実証実験 概要】

同実証事業は、文化・芸術的価値のある地域資産が集積し、近隣の店舗・施設への回遊促進を目指す東京の上野エリアと京都の岡崎・蹴上および周辺エリアで行う。

情報銀行を介して旅行者とサービス事業者(文化施設、観光体験、飲食店、小売店など)との間でのデータの流通と、その利活用を促進し、新たな旅行体験の創出と、地域内の旅行者の回遊や消費の拡大・促進策を検証する。

実証時期:2018年12月~2019年2月

目標ユーザー数:1,000名(東京および京都の合計)

実証事業における各社の役割:

・JTB:情報銀行(情報信託機能)サービスの運営主体として、運営や実証事業に参加するモニターの募集、各実証事業エリアのサービス事業者との調整などを実施。

・JTBコミュニケーションデザイン:実証事業のモニター募集等のプロモーションを企画し、実施。

・JTB総合研究所:実証事業の調査・検証をサポート。

・DNP:情報銀行(情報信託機能)サービスの運営主体として、実証事業の計画やサービスモデルの企画策定、情報銀行のシステムやアプリケーションの提供。

・上野観光連盟:上野エリアでの実証事業に参画するサービス事業者の募集・調整。

・京都岡崎魅力づくり推進協議会:京都エリアでの実証事業に参画するサービス事業者の募集・調整。

旅行者の手続きの負荷軽減とサービスマッチング

旅行者は、身元や連絡先、旅行先でのリクエストや趣味、行動プランなどのパーソナルデータを、同サービスの情報銀行に登録。

情報銀行は、旅行者からの委任にもとづき、データ提供の判断を含む旅行中の多種多様な判断・行動を支援し、手続きの負荷軽減、サービスマッチングなどの最適なコミュニケーションを実現。

同実証事業では、旅行者に、行動プラン管理機能、LINE連携によるオファー受信・メッセージング機能、観光施設等への入場・利用手続きを簡易にするQRコードによるアクセス管理機能等を持つアプリを提供する。また、サービス事業者には、情報銀行から提供されたデータを簡易に活用できるマーケティングツールを提供する。

DNPとJTBは、東京・京都エリアにて実施したサービスモデルを、他エリアでの適用、拡大を検討するとともに、一般社団法人日本IT団体連盟が行う「情報銀行認定」に対して、申請を行い、認定取得を目指す。また、観光分野における情報銀行は、交通や金融(保険・決済)、人材、シェアリングなどの幅広いサービス分野、産業テーマと関連が高いことから、情報銀行を活用した地域の課題を解決する総合的なサービス・ソリューション事業への展開を図っていくという。

出典:DNP

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