マリオット・インターナショナルが中国アリババ・グループとの共同事業で、顔認証チェックイン・システムを中国で本年7月中に導入することを発表した。
マリオットの顔認証チェックイン・システムはアリババの旅行サービスプラットフォームである「Fliggy」を活用して、中国の最先端技術に敏感な旅行者をターゲットとして先行投入される。
パイロットプログラムとして導入されるのは、中国中部の浙江省杭州市のHangzhou Marriott Hotel Qianjiangと南部、海南島のSanya Marriott Hotel Dadonghai Bayの二つのホテル。将来的にはマリオットの全世界のホテルに導入する目標となっている。
伝統的なホテルではこれまでチェックインに少なくとも3分の時間を要し、ピーク時にはさらに多くの時間が列をなすことによりかかっていた。顔認証システムの導入により、チェックインにかかる時間は1分以内に短縮されるという。
顧客はIDのスキャンと写真を取り、基本情報を機械にセルフ入力するのみで顔認証と予約が確認されると、鍵が取り出せる仕組み。マリオットとアリババの同事業に向けた提携は2017年8月から進められてきた。
中国では公安上の理由により顔認証技術の開発が急速に行われており、日本とはやや国柄や事情が異なる面もあるが、日本でも、先月の住宅宿泊事業法(民泊新法)を機として民泊の無人チェックイン・システムの開発がにわかに進んでおり、ホテルでもフロント業務効率化のためにセルフ・チェックインの開発導入が増加している。
また、顔認証システムは空港の飛行機の搭乗のチェックインでの開発導入も取り組まれるなど、セキュリティの観点からも市場が急速に拡大している。
出典:マリオット
【関連記事】
「エボラブルアジアが24時間無人の鍵の受け渡しシステムを展開するKEY STATIONと資本業務提携ーAirbnb向け「ワンストップサービス」協力パートナーとの提携強化ー」