東京グリーン開発(株)は10月30日、東京地裁から特別清算開始決定を受けた。負債総額は約128億7,200万円。同社は歌舞伎町「グリーンプラザ新宿」でサウナ・カプセルホテルを経営していた。
600室のカプセルホテル、負債総額128億円
同社は1968年(昭和43年)8月に設立。レジャー事業を展開する企業グループの1社として、グループ企業が保有する東京都新宿区歌舞伎町の総合商業施設「グリーンプラザ新宿」(1983年開業)において、サウナ、大浴場、カプセルホテル(600室)、仮眠室、レストラン・居酒屋、売店、マッサージ室などのほか、立体駐車場の事業も展開。近隣のサラリーマンなどを主なターゲットとして、2004年3月期には年収入高は約24億円をあげていた。
しかし、その後は同業者との競合などから売上は伸び悩み、2016年3月期の売上高は約17億4,000万円に低下。この間、来客数増加を目的にグループ会社とともに設備増強などの投資を実施していた。しかし、売上減少や経費負担の増加などから赤字が続いていた。財務面は、2017年3月期時点で113億8,800万円の債務超過に陥った。
2016年12月25日、グループの合理化の一環で「グリーンプラザ新宿」が建物処分に伴い閉館。グループ会社からの資金調達も多額となり、その後は事業を停止し2018年8月17日に株主総会の決議により解散していた。
資本金1,500万円、登記面=中央区日本橋堀留町1-8-12 代表清算人岩本孝氏で、10月30日に東京地裁より特別清算開始命令を受けた。
負債は関係会社2社に対して約128億7200万円。
メトロエンジンリサーチによると、グリーンプラザ新宿が展開していた新宿区では新規開業予定が17施設、部屋数にして2,771が増加を見込んでいる。新規開業の一方で競争に敗れ閉業に追い込まれる施設も出てきており、同区内で営業停止している施設が7施設確認された。
同社の特別精算開始決定は、東京商工リサーチや帝国データバンクが一斉に報じた。
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