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熊本・人吉「アンジェリーク平安」運営の人吉観光交通が倒産

投稿日 : 2020.04.27

熊本県

ホテル関連ニュース

結婚式場・レストランなどを併設するホテル「アンジェリーク平安」運営の人吉観光交通(株)(資本金3,000万円、熊本県人吉市宝来町1340-7)は、4月24日に熊本地裁より破産手続き開始決定を受けた。新型コロナウイルスの影響でキャンセルが相次いだ。

出典:アンジェリーク平安

同社は1955年7月、タクシー事業を目的に人吉観光タクシー(株)として設立し、82年10月に現商号へ変更。99年に関係会社である(株)平安閣の結婚式場の運営やそれにともなうホテル、レストランなどの事業を承継した。

2003年8月には人吉市青井町から現住所へ本店を移転。同年「サンパレス平安」から名称を変更した「アンジェリーク平安」(熊本県人吉市宝来町1340-7、16室、JR肥薩線「人吉駅」徒歩15分)でホテル、レストランなどを併設する結婚式場の運営を手がけるほか、タクシーの運行も行い、2000年3月期は年収入高約9億3,400万円を計上した。

2008年10月にはタクシー事業を別会社に移管し、「アンジェリーク平安」の運営やそれに付随する業務を主体に行っていたものの、同業他社との競合や披露宴の少人数化等により減収に歯止めがかからず、2019年3月期の年収入高は約2億8900万円にダウン。2015年から5期連続の赤字決算となるなど、厳しい資金繰りを強いられていた。

この間、社有不動産の一部売却や金融機関より返済猶予措置を受け立て直しを図っていたものの、近時は新型コロナウイルスによる感染症拡大の影響で、挙式の延期やキャンセルが相次いで発生。4月21日より休業していたが事業継続が困難となり、今回の措置となった。

負債は約7億円の見込み。

TDBTSRが報じた。

メトロエンジンリサーチによると、熊本県人吉市には宿泊施設が45、部屋数にして702室が提供されている。同市では旅館が18施設と多く展開しているエリア。シティホテルは2施設のみ。

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