観光庁は、住宅宿泊(民泊)事業の届出の手続が煩雑との指摘を踏まえ、関係自治体への届出事務に係る実態調査を実施し、昨年11月にその調査結果について公表、関係自治体へ届出手続の適正化を求める通知を発出した。今回、その後の改善状況等についてフォローアップ調査を実施、結果を発表した。
今回の調査では、多くの自治体において国からの要請等を踏まえた改善が行われたことが明らかになったが、観光庁では今回の調査結果を踏まえ、改善事例の周知を行うとともに、未だ改善がなされていない自治体に対しては引き続き改善を求めていくという。
システムの利用促進については、8自治体がホームページや手引きにシステムの利用を促す記載へ修正するなどの改善を行ったが、千代田区では書面を推奨している。
添付書類の削減については、14自治体で、住基ネットの活用により住民票の添付を求めないこととした等、添付書類の削減が行われた。一方、未だ10自治体が一律に住民票の提出を求めており、22自治体が一律に周辺地図の提出を求めている。
届出の際の事前手続については、事前相談について、文京区は、前回調査では「義務付け」であったが「推奨」事項へ改善が行われた。一方、那覇市では、引き続き条例に定めなく(要綱のみで)事前相談を義務付けている。そのほか、22自治体で、推奨事項であることが明確となるようホームページ等の記載を見直すなどの改善が行われた。
現地調査について、秋田県、群馬県、滋賀県、鳥取市においては、前回調査から実施時期の見直し等の対応が行われた。一方、京都市、姫路市、那覇市、千代田区、新宿区の5自治体においては、原則受理までの間に、一律に現地調査を求めており、千代田区以外は条例に基づかず行われているが、受理の要件とはしていない。
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