新型コロナウイルス感染拡大の影響で多くの宿泊事業者が経営悪化に悩む中、できるだけ早い観光需要の回復を目指して、道後温泉や城崎温泉ではホテル・旅館従業員らを対象にワクチンの職域接種を行うと発表した。
愛媛の道後温泉のホテルや旅館で作る組合は、従業員らに職場単位で新型コロナワクチンの接種を行う職域接種を行うことを決めた。また、城崎温泉旅館協同組合でも加盟する77の旅館の従業員およそ800人を対象に接種を行う準備を開始した。
政府は地域の負担を軽減しワクチン接種を加速させるため、6月21日から企業や大学などでの職域接種を認めている。職域接種では市町の接種で使用されるファイザー製ではなくモデルナ製ワクチンが使用される予定。
道後温泉や城崎温泉では地域一帯で安心して旅行者を受け入れる体制を整えようと、旅館組合が中心となって旅館やホテルで働く従業員等へのワクチン接種に向けた準備を始めている。いずれも接種開始時期は未定となっているが、今後、接種を行う医療従事者や会場の確保を進めていくという。