(出典:戸田建設株式会社)
戸田建設株式会社は、scheme verge株式会社・株式会社バカンと協業し、北陸新幹線の越前たけふ駅周辺エリアの活性化を目指し、通年での滞在型産業観光の促進に取り組んでいる。3社は福井県鯖江市・越前市・越前町で開催される、持続可能な地域づくりを目指した産業観光見学イベント「RENEW」にて、越前鯖江地域(福井県鯖江市・越前市・越前町)の観光促進に向けたアンケート調査およびデジタルクーポンを用いた観光需要・動態調査を実施する。
戸田建設株式会社は、2021年に締結された福井県越前市との官民連携パートナーシップ(PPP)協定に基づき、越前たけふ駅周辺での越前市版スマートシティ事業を推進している。この一環として、2022年に実施した「地域・社会課題解決アイデア共創コンテスト」では、scheme verge株式会社が提案した「Horaiエリアマネジメント」を用いた地域活性化の提案が最優秀賞に選出した。また同社は、2023年にリアルタイムで混雑状況を可視化するサービスを提供する株式会社バカンへの出資を行うなど、地域における「体験価値」の創出・向上に努めている。戸田建設株式会社は、これらの取り組みを活かし、観光需要・動態調査やその結果に基づく施策の実行を目指し、scheme verge株式会社の「Horaiエリアマネジメント」や株式会社バカンのサービスを駆使して、持続可能なまちづくりに貢献している。
これまでの調査として、同社は、2024年3月16日の越前たけふ駅開業に合わせ、「道の駅 越前たけふ」協力のもと、開業前後2週間の利用者を対象にアンケート調査を実施した。駅前施設の利用者の消費傾向や訪問先がわかる人流データの収集と可視化が行われた。また、2024年8月24・25日に開催された「千年未来工藝祭」でも約700名のアンケート回答が得られ、越前市観光協会の協力によりデジタルクーポンを配布し、観光人流データの収集を行った。
今回の調査は、「RENEW」と連携し、観光需要や交通課題を把握するためのもので、越前たけふ駅から地域へと関わりを拡大するための活動として、以下の4点を目的としている。①越前たけふ駅を起点とする観光需要の分析、②越前鯖江地域における観光ゴールデンルートの検証、③通年での滞在型産業観光の推進に向けた課題調査、④交通課題の実態調査とエリア活性化トライアル。これらの目的を通じて、東京都市圏などからの来訪者の宿泊や回遊傾向、さらには二次交通の課題なども明らかにする。
(出典:戸田建設株式会社)
調査は2024年11月1日から3日まで実施され、RENEWの参加者を対象に、アンケート調査、人流データ収集、AIカメラによる施設での滞在・混雑状況データの収集を行う。調査プラットフォームにはHoraiエリアマネジメントを使用し、アンケート回答者には越前鯖江エリア内の店舗やRENEWシャトルバスで利用可能なデジタルクーポンが配布され、地域活性化への貢献が期待されている。
調査終了後、収集したデータや分析結果を基に、越前たけふ駅周辺のまちづくりにおいてソフト面を中心とした取り組みを推進する。また、観光客の移動範囲全体の課題を把握することで、北陸新幹線の延伸開業による「宿泊を含む通年型滞在産業観光」の需要を掘り起こし、当駅を起点とした地域のまちづくりの展開に役立てていく予定である。