Criteo(クリテオ)は、APAC、EMEA、アメリカ地域において14,000人以上を対象に世界の旅行トレンドに関する調査を実施し、オンライン旅行代理店や航空会社、ホテルなどのデータを分析した「Criteo グローバル トラベル トレンド 2024冬」を発表した。同調査では、旅行者がインスピレーションを得るためにオンラインで情報を探し、旅行検索におけるAIツールの利用が増加していることが明らかになった。このトレンドは、テクノロジーとイノベーションが旅行計画や予約において重要な役割を果たす時代の到来を示している。
(出典:Criteo)
旅行者の41%が旅行先となる候補地のアイデアを得ることに 、30%以上が宿泊施設や食事、アクティビティの提案にAIが役立つと回答した。一方で、日本では旅行計画にAIを利用した人の割合が9%と低く、他国と比べて活用が遅れている。また、モバイルデバイスでの航空券予約の割合が増加しており、APAC地域やEMEA地域では昨年比で4ポイント、米国では2ポイント増加した。
調査によると、2024年第3四半期の航空券予約は前年同期比で3~14%増加し、APAC地域が最も高い14%の伸びを記録した。さらに、旅行者の約4分の1が昨年より旅行費用が増えたと答え、消費者がコスト増加に適応していることが示された。旅行先の選択においては、米国人の87%、日本人の97%が国内旅行を計画する一方で、ドイツ人や英国人、韓国人は海外旅行を計画する傾向が強かった。
2023年第2四半期~2024年第1四半期の世界小売販売額と旅行予約数 / 2023年4月と比較した販売額と予約数の指数
(出典:Criteo)
旅行計画においては、APAC地域の旅行者が宿泊施設の予約に平均16.4日間を費やしており、ヨーロッパの旅行者と同様の傾向が見られた。また、約5人に1人の旅行者が旅行途中まで予約を残しておくと回答したことから、計画に余裕を持つ動きが確認された。消費者の旅行計画はクリスマス以降から新年にかけて活発化し、旅行業界では12月から激しい顧客争奪戦が繰り広げられることが予想される。
(出典:Criteo)
AIを使った旅行計画に関する調査では、「旅行に関してAIが役立つと思う状況は次のうちどれですか?」という質問に対し、旅先候補地のアイデアが最も多く、次いで、アクテビティ/探索/観光、宿泊施設の提案、飲食の体験となった。また、「旅行の計画に AI を使用し、役に立った」と回答した人の割合が多かったのはドイツで21%の人がAIが旅行計画に役立っていると感じている。アメリカやイギリス、韓国でも20%の人がAIを有用だと考えているが、日本では9%と低い数値にとどまった。
Criteoは、マーケターとメディアオーナーをつなぐグローバルコマースメディア企業であり、業界をリードするコマースメディア・プラットフォームを提供している。同社は、信頼性の高い広告を通じて新たな発見や選択肢を消費者に提供し、オープンインターネットの可能性を支える役割を果たしている。