株式会社阪急交通社が2024年4月24日から5月6日にかけてのゴールデンウィーク期間の海外及び国内旅行の予約状況を基にした旅行動向を発表した。2023年5月に新型コロナウイルス感染症が5類へと移行し、人流の回復と共に旅行需要が伸び、海外旅行、国内旅行共に前年を上回る結果となった。
（出典：株式会社阪急交通社）
海外旅行の人気旅行先ランキングでは、ヨーロッパが1位、台湾が2位、韓国が3位となり、特に円安と燃料高の影響を受ける中、手軽な旅行代金の台湾、韓国といったアジア地域への需要が高まっている。ゴールデンウィーク期間には、この傾向が一層明確になった。一方で、旅行期間が長く、代金もそれなりに高額なヨーロッパへの旅行も、リピーターを中心に人気があり、長い休暇を取得しやすいゴールデンウィークには適した選択となっている。
（出典：株式会社阪急交通社）
国内旅行の人気旅行先ランキングでは、関東が1位、近畿が2位、中国地方が3位を占め、日帰りバスツアーの需要が前年比1.5倍に増加し、シニア層だけでなくファミリー層の需要も活性化している。また、高級ホテルやグリーン車を利用した旅行商品の需要が増加している。
海外旅行のピーク出発日は、5月3日、4月29日、4月24日であり、国内旅行では4月24日、5月5日、4月25日がピークとなっている。販売ツアーとしては、ヨーロッパ旅行の中でもイタリアやフランスへの需要が高く、台湾や韓国も引き続き人気がある。秘境系ツアーとしてモンゴルやウズベキスタンへの関心も高まっている。
国内では、関東地方での小笠原諸島クルーズや季節の花を観賞するツアー、近畿や中国地方での日帰りバスツアーが人気を集めている。特に、この時期に花見やイベント参加を目的としたツアーの需要が増えており、テーマ型ツアーとしてはお遍路や巡礼、ミステリーツアーが前年比で大きく伸びている。
本年のゴールデンウィークは、休暇の分散化が進んでおり、旅行代金や内容を検討しながら出発日を選ぶ傾向が見られる。特に、従来の繁忙期とは異なる日程が出発日のピークとなっていることが注目される。