前橋で300年以上の歴史を誇っていた老舗旅館、白井屋旅館の跡地に、「白井屋ホテル/SHIROIYA HOTEL」がオープンする。白井屋ホテル株式会社は、その開業日を2020年12月12日(土)に決定した。宿泊、レストランの予約受付を開始している。
前橋のまちなかを活性化したい、というその思いに、建築家である藤本壮介氏や、クリエイターが国内外から集結した。かつて絹産業でイノベーションを興し日本近代化の先駆けとなった前橋において、300年以上もの歴史を誇っていた白井屋旅館の跡地に、新たなアートと食文化の発信の場が生まれようとしている。
2016年8月に前橋市が官民一体となってビジョン「めぶく。」を発表したのを契機に、かつて衰退していた中心市街地「まちなか」では少しずつ魅力的なお店やコミュニティスペースなどが誕生し、中核地方都市の活性化モデルとして「前橋モデル」が注目を集めてきた。「白井屋ホテル」はその「まちなか」の中心に位置し、訪れる人の想像力を刺激する場「アートデスティネーション」として誕生する。
日本を代表する建築家、藤本壮介氏が全体設計を手掛けた。旧白井屋の建物を大胆にリノベーションしたヘリテージタワーと、利根川の旧河川の土手をイメージして新築されたグリーンタワーの2棟から構成されている。またレアンドロ・エルリッヒ氏によるインスタレーションをはじめ、敷地内・各客室には建築に呼応するように、様々なアート作品が展示されている。
食に関しては、ミシュラン二つ星を取得した川手寛康シェフの監修のもと、上州の食文化と食材を活かしたメインダイニング「the RESTAURANT」から、気軽に利用できるオールデイダイニングの「the LOUNGE」まで、様々な食体験を提供する。
また、大自然や温泉を楽しめる赤城山や榛名山へも30分から1時間程度のドライブで行くことができ、観光の面でも好立地だ。「白井屋ホテル」からはじまるアート、建築、デザイン、食、まち、自然の体験の数々が、訪れる人の想像力を刺激するだろう。