2023年1月20日。観光庁は宿泊業を「持続可能な稼げる産業」へと変革するべく、高付加価値化のための経営ガイドライン・登録制度の創設を発表した。
観光庁では2021年から2022年にかけて実施した「アフターコロナ時代における地域活性化と観光産業に関する検討会」の最終とりまとめを受け、高付加価値化を目指す宿泊事業者に向けた経営ガイドラインを策定。合わせて当ガイドラインに則って経営を行う事業者をサポートするため、登録制度を創設した。
ガイドラインでは宿泊事業者が高付加価値化を目指すにあたって必要な4つの視点として、会計・持続可能性・労働環境改善・IT導入の4つを挙げている。構成は、4つの視点について宿泊業界の現状に触れつつ、必要な取り組みの具体的な中身を提示し、期待できる成果やメリットを挙げる、というもの。図解が豊富で参考資料なども掲載されているため、経営初心者でも読みやすく参考にしやすい内容となっている。
登録制度では、ガイドラインに記された取組事項の達成度合いに応じて「高付加価値経営旅館等」と「準高付加価値経営旅館等」の2区分を用意。両者の登録にあたっては企業的経営として取り組むべき基本事項の実施が条件となり、「高付加価値経営旅館等」ではさらに、旅館・ホテルの高付加価値化に資する発展的な取り組みが求められる。
登録制度の設立にあたり、観光庁では受付事務局を設置した。事務局サイトでは登録申請の手続きや様式の記入例、Q&Aなどが公開されている。登録申請の受付は2023年2月1日より開始する予定だ。