12月5日、赤羽国土交通大臣は民法の番組に出演し、政府主導の観光需要喚起策「GoToトラベル」事業の割引率を来年4、5月の大型連休時期から縮小するよう検討していると発表した。
政府は現在、当初は来年1月末までを予定していたGoTo事業の利用期間を、6月末まで延長する方向で調整している。しかし現状の割引率を維持したまま事業を終了すると、その後の旅行需要の反動が大きくなるという懸念もあった。実際、赤羽交通省は番組内で、旅館やホテル経営者から「大型連休時期から割引率を縮小していき、事業をソフトランディングしてほしい」という声があったことを紹介している。なお、具体的な縮小率の割合については触れられなかった。
先日、観光庁が発表した統計データの推測値によれば、事業開始の7月22日から11月15日までの予算消化額は3,080億円。全体の消化率は27%となる。うち15%は10月15日から11月15日までの利用によるもので、今後、この伸びが続けば現状の予算では来年6月までもたない。
一方、11月以降から全国で感染が拡大し、大阪や札幌など、事業の対象から一時除外される地域も出てきており、年末にかけてGoToの利用は伸び悩むと予想される。感染状況しだいで現在発表されている事業の方針が変更される可能性は十分にあり、今後も公式の発表を注視しておく必要があるだろう。