新型コロナウイルス感染症対策分科会は、感染状況を示す4つのステージのうち、感染者の急増を表す「ステージ3」をさらに3つに分類し、飲食店への対応やGoTo事業の継続について差を設けるよう政府に提言すると発表した。
政府に提出する提言では、「ステージ3」に相当する地域は以下の3つに分類される。感染が深刻化している「感染拡大継続地域」、感染者の数値が高いまま下回らない「感染高止まり地域」、感染に減少傾向が見られる「感染減少地域」だ。
それぞれの地域によって、飲食店への時短営業の要請や、GoToトラベル事業での取り扱いについて差を設ける方針だ。コロナ対策分科会ではかねてより、感染拡大地域への対応を、都道府県ではなく地域ごとに区分して行うべきだと主張していたが、今回の提言でその具体案を示した。
提言ではさらに年末年始の帰省のタイミングをずらすことや、成人式をオンラインで開催することなどが盛り込まれている。とりまとめた提言は、12月11日に政府に提出する見通しだ。
分科会の尾身茂会長は、現在、一部地域でGoTo事業を停止している大阪、札幌に続き、東京や名古屋も「ステージ3」に相当していると主張。該当地域でのGoTo事業の一時停止を強く求めており、9日には衆院厚労委の閉会中審査に出席し分科会の見解を述べた。