新型コロナウイルス感染拡大による緊急事態宣言発令を受け、東京都ではテレワークの利用を推進する試みを始めた。
都は、緊急事態宣言宣言の発令期間である1月8日から2月7日を「テレワーク緊急強化月間」と定め、企業に対しては「週3日、社員の6割以上」のテレワーク実施を推進するよう要請する。また、ローテーションでの勤務や時差出勤も奨励していき、全体として「出勤者数の7割削減」を目標とする。
上記の事項を達成するため、都はホテルをテレワークに利用する事業者に補助金を支給する。支給額は1日1室あたり3,000円。1か月あたりでは最大100万円。企業の募集期間は1月8日から2月26日までだ。
また、都が多摩地域の宿泊施設を借り上げ、サテライトオフィスとして希望者に安価に貸し出す事業も始まる。対象のホテルは5か所で、1日あたり100室まで提供される予定。
さらに、施設をテレワークオフィスに転用する宿泊事業者に対しての支援も拡充されることが決定した。補助率は従来の3分の2から5分の4まで引き上げられる。また、補助限度額は30万円から最大50万円となった。
最後に官民一体でテレワークを推進していくための取り組みとして、「テレワーク東京ルール」実践企業宣言がある。こちらはテレワーク促進の戦略ビジョンとして「危機管理」「働き方改革」「人材活用」「ビジネス革新」「地域振興」の5つを掲げ、各企業はこれらの戦略を踏まえたうえで「独自のテレワークルール」を策定するというもの。各社の実情に合わせたルールを設けてもらうことにより、テレワークを一過性のものとすることなく、促進・定着させる狙いだ。「テレワーク東京ルール」を登録した企業は、制度融資などで優遇措置が受けられるとのこと。