(出典:株式会社TatoBe)
日本国内には空き家が300万戸近く存在する。都市部への人口集中が続く一方、これらの空き家や過去のバブル期に建てられた別荘地が放置される現状がある。そんな中、立教大学と東北大学の学生起業家、濱口優太郎氏を中心とした株式会社TatoBeが登場した。
彼らの目標は、共同所有モデルを活用して別荘や空き家を再生し、多拠点生活を一般化することで、地方の再生を促進することだ。その一環として、閉鎖保養施設再生を目指す伊豆リゾートワーケーション協会との協力が始まる。理事長・大津山訓男氏のもと、2023年11月から熱川のリゾートパークで、Z世代向けの新たなリゾートワーケーションスタイルのモデル検証を開始する予定である。
東伊豆の別荘地は、不動産バブル期に建てられた後、現在は空き家化が進む中で、約5000件の別荘が存在する。濱口氏や菊地氏は、この地を訪れる中で、自然の魅力に取り憑かれ、新たな価値を生み出す可能性を感じた。そして、大津山氏との連携を通じて、タイムシェアモデルやSNSを活用し、Z世代に合わせたリゾートワーケーションスタイルの確立を目指すこととなった。
具体的な施設として、「フォレスト熱川」と「天空テラス熱川」が挙げられる。前者は、自然とサウナを組み合わせたリラックス空間を提供し、ドーム型のハウスで非日常を体験する。後者は、大島の絶景とサウナ、星空を楽しむ体験型のグランピング施設である。
今後の展望として、TatoBeは地域体験やスマホアプリを導入し、価値化を進める計画である。さらに、伊豆熱川駅前にドミトリー施設を開設し、地域のHUB化を進める。
伊豆リゾートワーケーション協会は、観光庁の事業に採択され、地域の再生を目指して活動している。一方、TatoBeは、濱口氏と菊地氏のもと、空き家再生や共同所有モデルの活用をミッションとして掲げ、活動を展開している。
以上、日本の空き家問題への挑戦として、共同所有モデルによる再生を目指す二つの組織の取り組みが、新たな波をもたらすかが注目される。