11月16日に開かれた政府の観光戦略実行推進会議に菅総理が出席。議論の内容を踏まえ、次回の会合までにポストコロナを見据えた観光復活の政策プランを取りまとめるよう要請した。
「観光戦略実行推進会議」とは、2016年に策定された「明日の日本を支える観光ビジョン」の実現に向け、課題や施策を検討するために始まった。首相官邸で定期的に開催されており、官僚や有識者が集い観光推進政策について議論する場となっている。
40回の節目を数える今回は、新型コロナウイルス打撃を受けた日本国の観光回復に向け、有識者からのヒアリングと、それを踏まえた議論が行われた。
ヒアリングでは、地元の漁業を体験するアクティビティーや、宿泊施設での食事や外食の質の向上、ホテル・旅館再生についての取組が紹介された。
総括として、菅総理は「内外の観光客に楽しんでもらえるコンテンツ作りは観光を復活させていく上で極めて重要」だとして、観光庁に対し、次回の会合までにポストコロナを見据えた観光復活のための政策プランを取りまとめるよう要請した。施策の具体例として挙げられたのは、今後の変化を見据えた施設内の改修、複数のホテル・旅館との提携、町全体の外観改善や案内板整備など。コロナにより旅先での安全に比重が置かれると共に、ワーケーションやサテライトオフィスといった、新たな宿泊施設の利用法に注目が集まっている。
また、GoToトラベルキャンペーンに対しても、感染対策をしっかり講じることを大前提として、経済回復のため、運用を継続していく考えを示した。