日本経済新聞(2020/8/26 1:00配信)によると、札幌市は今夏独自に実施して好調だった「さぁ︕サッポロ夏割 & サッポロ泊まってスマイルクーポン事業」に続き、同様の観光支援策となる「秋冬割」の打ち出しを検討していることがわかった。
市が22億円の補正予算を計上して臨んだ夏の施策では、新型コロナウイルス感染症による観光客の激減によって危機に陥った市内の観光産業を支援し、札幌市内での宿泊を促進するため、宿泊代金の割引と宿泊施設他で利用できるクーポン券の配布という2つのメリットを市内を訪れる旅行者に対して提供。
「さぁ︕サッポロ夏割」では、対象施設で宿泊する1名1泊につき税込み6,000円以上で5,000円を割引し、「さぁ︕サッポロ泊まってスマイルクーポン」として、対象施設の他、札幌市内のタクシーやレンタカー等でも利用できる、1名1泊あたり3,000円分のクーポンを配布した。「Go To」キャンペーンとの併用もできたことから、それぞれ先着20万人泊(割引)、先着40万人泊(クーポン)と用意された枠が売り切れる施設も複数出たという 。
日本経済新聞のインタビューに答えた札幌市の秋元克広市長は
「冬場は国内の観光客数が落ちる。市中に回るお金を考えると、クーポンなどでインセンティブをつけたい」
日本経済新聞(2020/8/26 1:00配信)
と語っており、 今秋冬で実施予定の支援策が「夏割」と同様のメリットを旅行者に提供できるならば、 例年200万人を超える来場者で賑わうものの、すでに大雪像の制作中止が決定し、規模の縮小が余儀なくされている2021年2月開催予定の「さっぽろ雪まつり」や、あえなく2020年9月から10月にかけての開催予定が中止の判断となった、同じく200万人規模の集客力がある「さっぽろオータムフェスト」等、観光に対するマイナス要因を少しでもカバーできる見込みだ。
なお、「さぁ︕サッポロスマイル」と題して感染対策に積極的に乗り出している札幌市では、上記のような観光支援策の他、新型コロナウイルス感染症によって特に大きな影響を受けている宿泊事業者に対して、感染防止対策に必要な消耗品等の購入費用を助成する「札幌市宿泊施設応援金」も給付している。
交付対象者は、①札幌市内で「ホテル・旅館」または「簡易宿所」を営み、今後も継続して営業を行う意思を有する宿泊事業者、②住宅宿泊事業を営み、今後も継続して営業を行う意思を有する民泊事業者の2事業者で、市に届出を出している客室数に応じて、10万円~100万円が給付される(民泊事業者については総客室数に応じて5万円~50万円)。
申請の締切りが8月31日と迫っているので、給付を希望する事業者は早めの申込みが必要だ。
「札幌市宿泊施設応援金」申請書ダウンロードページ: https://www.city.sapporo.jp/keizai/kanko/2020-08-01.html
公式サイト「札幌の観光行政」: https://www.city.sapporo.jp/keizai/kanko/index.html