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【取材】SEKAI HOTELでフィルムカメラを使って“昭和”に没入できる新企画スタート

投稿日 : 2025.01.15

大阪府

ホテル関連ニュース

SEKAI HOTEL株式会社(所在地:大阪府東大阪市布施)は、東大阪市・布施商店街を舞台に、宿泊者がフィルムカメラを手に思い出を残す新企画「#昭和100年目の商店街」を開始した。

SEKAI HOTELは、商店街内の物件を宿泊施設へとリノベーションした「まちごとホテル」を展開。宿泊客は地域の商店にて食事をし、大浴場は昔ながらの銭湯を利用することができ、地元の生活を体験しながら滞在することができる。

「#昭和100年目の商店街」は、2025年が昭和から数えてちょうど100年目となることにちなんだ企画。ヴィンテージな雰囲気をまとう商店街を舞台に、レトロなフィルムカメラを活用することで、“ヴィンテージな世界観”を体験することができる。

本記事では、「#昭和100年目の商店街」を企画した経緯やその魅力などについて、SEKAI HOTELに取材を行った。

▷ ホテル公式サイト:https://www.sekaihotel.jp/area/fuse/

―――まず「SEKAI HOTEL」がどのようなホテルか教えていただけますか

▲SEKAI HOTEL Fuse|フロント

SEKAI HOTELは、ただ「泊まる」だけの場所ではありません。まち全体をホテルに見立てた「まちごとホテル」です。

商店街の空き家をリノベーションした客室に泊まり、地元の飲食店で食事を楽しみ、昔ながらの銭湯で湯に浸かる。そこで出会う商店街の人々との何気ない会話――そのまちの日常が、旅人にとって特別な時間となります。

▲SEKAI HOTEL Fuse|客室(superior6)

SEKAI HOTELで過ごす時間は、観光名所を巡る旅行ではなく、まちの常連や住民になりきる旅です。“いつもの商店街”が旅人にとっての非日常になる瞬間をお届けしたい。それがSEKAI HOTELの提供する宿泊体験の本質です。

▲SEKAI HOTEL Fuse|客室(superior6 maisonette)

―――「#昭和100年目の商店街」企画を立ち上げることになったきっかけや背景について教えてください

​​今回の「#昭和100年目の商店街」企画は、商店街に刻まれた時間を、令和の今だからこそ見直したいという想いから始まりました。

2025年は、昭和に換算すると“昭和100年目”にあたります。 今もなお、昭和の面影を残す商店街の風景――赤ちょうちんの灯る居酒屋、レトロなタイポグラフィが特徴の看板、昔ながらの八百屋さんの元気な掛け声。その一つひとつが、訪れる人に「理想的な昭和の情景」を思い起こさせる場所だと感じました。

▲お貸し出しフィルムカメライメージ

この企画では、フィルムカメラを貸し出し、自分の視点で「昭和」を切り取る体験を提供します。フィルムに焼き付けられるのは、懐かしい風景だけではありません。八百屋のおじちゃんの笑顔や、居酒屋で聞こえてくる笑い声、そんな“商店街の今”も、きっとシャッターを押すたびにフィルムに焼き付いていくはずです。

SNS世代の若い方々には、懐かしくも新しい「昭和の景色」を楽しんでいただきたいですし、昭和を生きた方々にとっては、あの頃の記憶をもう一度呼び覚ます時間を提供できればと思っています。昭和と令和、過去と未来をつなぐ場所としての商店街を、さまざまな世代の視点から再発見する――これが、この企画の目指すところです。

――― 商店街全体を「まちごとスタジオ化」するアイデアはどのように生まれたのでしょうか

▲布施二条通商店会の玩具屋|カツラヤ

布施の商店街は、今もなお昭和の風景が自然体で息づく場所です。赤ちょうちんが灯る居酒屋、昔ながらの看板、店先で立ち話をする人々――これらの情景は、どれも作り物ではなく、日常そのものがヴィンテージな空気感をまとっているのが布施商店街の魅力です。

そこで、商店街全体を「スタジオ」として見立て、訪れる方が自分の視点で“今”の布施を自由に切り取る体験を提供しようと考えました。

撮影スポットを意図的に作り込むのではなく、まちに流れる時間の一瞬一瞬を感じながら、歩きながら、シャッターを押す――そのプロセス自体が、布施商店街を味わう体験になるのではないかと考えています。

▲布施本町商店街の八百屋|木下青果

布施の商店街は、まるで昭和のアルバムをめくるような場所です。でも、そのアルバムに映るのは過去だけではなく、**今を生きる布施の“リアルな日常”**です。

この「まちごとスタジオ化」では、その日常の一コマを、自分なりの物語としてフィルムに収めていただけることを目指しています。

――― SNSキャンペーン「#昭和100年目の商店街」の狙いや、期待する効果についてお聞かせください

このキャンペーンの狙いは、SEKAI HOTELの宿泊者以外の方々にも布施商店街の魅力に触れていただくことです。

SNSという開かれた場を通じて、まちを訪れた人々のリアルな声や視点が広く共有されることで、布施商店街の価値が改めて認識され、さらに多くの方々に興味を持っていただけると考えています。

布施商店街は、地元の人にとっては「当たり前の風景」が広がる場所です。しかし、普段の生活の中では見過ごしがちな商店街の魅力を、他者の視点を通して改めて再発見することが、このキャンペーンの重要な意義です。

例えば、SNSに投稿された写真や動画には、「こんなふうに商店街を見ている人がいるんだ」と気づかされる発見があるかもしれません。また、SNSで布施商店街の情報が発信されることで、外から訪れた人々の「生の声」が地域住民の目に直接触れる機会が生まれます。

「いつも見ていた風景が、こんなに魅力的に映るんだ」という再発見の連鎖を生み、地元の人々自身が、まちに対する誇りを再認識するきっかけになることを期待しています。

――― 最後に今回の企画を通して、宿泊者にどのような価値や体験を提供したいとお考えか教えてください

この企画を通じて、「旅先の日常を味わう」という新しい旅行体験を提供したいと考えています。

観光名所を巡る旅とは異なり、SEKAI HOTELが提案するのはそのまちの日常に溶け込む旅です。昭和の商店街を舞台に、まるでタイムスリップしたような感覚を味わいながら、その時代の空気感や文化を肌で感じていただけます。

八百屋で立ち話をする、銭湯で地元の方と肩を並べる、居酒屋で笑い声が響く――ガイドブックには載っていない「リアルなまちの時間」が、旅の記憶に残る瞬間になるはずです。

特に、これまで観光資源が乏しいとされてきたまちでも、その日常の風景こそが観光資源になると私たちは信じています。昭和の情景を通じて、商店街の“今”を再発見し、そこにある人々の営みや温かさに触れる体験をしていただきたいのです。

また、地元の方々との交流が、これまで以上に身近な体験として提供されることを期待しています。

これまでローカル体験は、ハードルが高いとされることが多くありました。しかし、SEKAI HOTELが“まちごとホテル”として地域をつなぐことで、旅人と地域の人々が自然な形で交わる瞬間が生まれると感じています。

■「#昭和100年目の商店街」概要

(1)フィルムカメラ無料貸し出し
宿泊ゲストにフィルムコンパクトカメラを無料で貸し出し。滞在中に撮影した写真は、SEKAI HOTELが現像を行い、後日データを共有する。

(2)旅の思い出をまとめるスクラップブック
滞在中に撮影した写真とともに、旅の感想が記録できるスクラップブックを用意。他の宿泊ゲストに、撮影した写真やその時のエピソードが共有できる仕組みだ。旅の思い出をクリエイティブとして残せる(任意)

(3)SNSキャンペーン「#昭和100年目の商店街」
宿泊ゲストだけでなく、カメラを持参した周辺住民や日帰り観光者も参加可能なキャンペーン。
撮影した写真を「#昭和100年目の商店街」のハッシュタグで各種SNS(Instagram、X、TikTok)に投稿することで参加できる。昭和の風景を令和の感性で見事にきりとられた作品はSEKAI HOTEL Fuse公式SNSで紹介され、布施商店街のPR素材としても活用予定。

実施期間:2025年1月6日(月)~2025年12月31日(水)
料金:無料

■SEKAI HOTEL Fuse概要

所在地:大阪府東大阪市足代1-19-1
TEL:06-6748-0750
カフェ営業時間:1pm – 10pm
チェックイン対応時間:3pm – 10pm
休館日:水・木曜
※状況により、予定なく休館日が変更になる場合があります
アクセス:
・なんば駅(道頓堀周辺)から電車で10分
・近鉄大阪線・奈良線「布施駅」より徒歩約5分
・大阪メトロ千日前線「小路駅」より徒歩8分
URL:https://www.sekaihotel.jp/area/fuse/

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