奈良県は12日、緊急対処措置の一環として、新型コロナウイルス感染防止対策等を行う宿泊施設を県が認証する制度を創設すると発表した。感染拡大防止と経済活動の早期回復を図る。
認証取得に向けた感染症対策に支援も
新制度ではガイドラインに沿った感染防止対策を実施する宿泊施設を県が認証。対象は旅館業法に基づく営業の許可を受けた宿泊事業者。旅行・ホテル・簡易宿所など、742施設だ。
認証基準はアクリル板の設置や入浴時間の分散などの対策を取っているかなどの業種別ガイドラインの考え方をもとに、県の専門家の意見も踏まえて策定する。
認証の流れは以下の通り。
①事業者が感染対策を実施。チェックリストを作成し、申請
②県職員または外部の委託業者が現地を確認
③基準を満たしていれば県が認証
新制度の開始時期は6月初旬が目処。認証した施設には6月中旬を目処にステッカーを交付し、県のホームページで公開する。
また宿泊施設の認証取得に向けた感染防止対策の強化等支援補助金の支給も実施する。補助対象経費はサーモグラフィや専門家による検証費用などの感染症対策に資する物品の購入や、非接触チェックインシステム導入などの前向き投資に要する経費だ。
補助金も旅館業法に基づく営業の許可を受けた宿泊事業者が対象で、感染防止対策の認証取得に取り組むことが条件になっている。